マッキンゼー・アンド・カンパニーと言えば、誰もが知るグローバル・コンサルティングファームですね。
ビジネス・ブレイクスルーを創設した大前研一氏を始め、多くの成長の役員構成を見ると、元マッキンゼー・アンド・カンパニーの方を見かけます。
今日は、そんなマッキンゼー・アンド・カンパニーを作ったマービン・バウワー氏にフォーカスした書籍を紹介したいと思います。
どのような経緯で現在のマッキンゼー・アンド・カンパニーになっているのか、この書籍でマッキンゼー・アンド・カンパニーの始まりを知ることが出来る貴重な書籍の1つです。
マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワー
この書籍の概要をまとめてみました。
書籍の概要
タイトル
マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワー
著者
エリザベス・イーダスハイム (著)
村井 章子 (翻訳)
電子書籍の有無
無
出版社
ダイヤモンド社
発売日
2007/3/2
著者について
著者のイーダスハイム,エリザベス・ハース氏は、1979年から1988年までマッキンゼー・アンド・カンパニーに勤務されていた方です。
現在はフリーの戦略アドバイザーとして活躍されていて、他の著書では、ピータードラッカーの「P.F.ドラッカー―理想企業を求めて」も執筆されている方です。
僕も「P.F.ドラッカー―理想企業を求めて」は読んでいるので、別記事で紹介したいと思います。
マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワーを読んでみた感想
マービン・バウワーは本書の中で
利益の追求は慎むべき
引用 : マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワー より
と、ファームが存続していく重要な指標について言及しています。
これには僕も賛成で、予算(利益追求の)ありきで行動指針を決めてしまうと、顧客に提供できる本当の付加価値がゆがんでしまうと考えています。
予算や収益に対する価値観
僕は、いくつかの会社を会社員として経験しましたが、会社員時代は「予算」については考え方や価値観でぶつかることが多く苦労しました。
毎年十把一絡げに予算を決めていけば、当然、顧客に対して無理をさせる状況が出てきます。
果たしてそれは顧客のためになるのか?
推し進めた事によって結果的に顧客に損害や何らかの支障が起きれば、自社の利益は確保できますが顧客が得られたはずの利益は損失しているかもしれません。
結果的にそれが顧客の業績赤字や事業撤退、倒産などのきっかけに繋がっているとしたら…。
普遍的で古くならないリーダーシップの考え方
本書では、多く語られる「リーダーシップ」の根本的な資質をとてもシンプルに知ることが出来ます。
リーダーシップ論に関する書籍は、それぞれ多くの事を学ぶことは出来ますが、本書ではその本質を明確に、シンプルに知ることが出来ると思います。
しかも、それは普遍的で古くならない、いつの時代でも通じる価値観だと考えます。
実際、会社員時代にビジネス・ブレイクスルー大学院大学(UF07)に入学して本書と出会いましたが、家にもオフィスにも、いつも手元に本書を置きつつ、思考を整理するときには読み直していたくらいです。
結果的に多くの新規事業(垂直立ち上げを含む)の立ち上げに役に立っています。
マッキンゼーをつくった男 マービン・バウワーは、こんな人におすすめ
本書はこんな人に強くお薦めします。
- 企業に所属し、事業の一端を担うことがどういうことなのか?
- 仕事をするとはどういうことなのか?
- 仕事で成果を出すために何か基準がほしい!!
というような事を知りたい人に向いています。
ビジネスへの姿勢に関する原理原則を学べる本書では、仕事とは何なのか?について真正面から考えさせてくれます。
そして当時、読んだままにがむしゃらに仕事をした僕にとっては、有益な結果を多くもたらせてくれました。
一旦がむしゃらに仕事してみるのも面白いかもと思える人へ
ずっと全力でがむしゃらに仕事すると普通に身体を壊すし、身体を壊したところで会社は面倒を見てくれません。
なので、ずっと全力で仕事をすることについてはちょっと否定的な立場をとっています。
ですが、思い切り集中して熱く仕事をしてみたい!!
と思える一定期間については、本書はその熱を維持してくれるとても素敵な書籍です。
是非読んでみてください。
特に後半の「広告王」とのやりとりについて書かれている部分については、今も変わらないビジネスの本質を学ぶことが出来ます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。