VTuberの配信環境を実例で紹介

Vtuberの配信環境を実例で紹介

Vtuberの配信環境を紹介しているWebサイトやページはスゴく多いのですが、中々に高額な機材を紹介しているところが多いというのが正直なところです。

筆者のところでは、Vtuberとしての活動を始めたばかりの人を手伝うことが多いので、最初に投資する予算をあまり割けないというのが現実です。

また、一言でVtuberと言っても、その配信内容はとても広くて、配信内容によって適した機器があるので一概に「これだ!!」というものはないです。

そんな中、今回の記事でポイントにしているのは、「初期費用はなるべく抑えつつ本格的な配信品質を実現する」です。

筆者も含めて、現役の個人Vtuberさんと作った配信構成を実例で紹介していきます。

本記事で紹介する配信構成のポイント
  • 配信内容はゲーム実況雑談手元だけカメラの俯瞰撮影コンテンツ
  • ゲーミングPCではなくてゲーム機器からのキャプチャ構成
  • ディスプレイのこだわりは無し

Vtuberとしての配信活動で使っている配信機器

それではさっそく、実際にVTuberとしての配信活動で使っている機器を、そのまま全部公開していきます。

実際に、Vtuberとしてライブ配信を含めての配信環境は下記画像のような感じです。

現実的なバーチャルYouTuberとしての配信環境

基本的に、Vtuber活動を始める方々に提案している環境と同じもので配信をするようにしています。

例えば、ゲーム実況をメインの配信として考えた場合に、VTuberとして活動していくために、高価なゲーミングPCが必需のように紹介されていることが多いのですが、筆者たちの場合は、ゲーム機器そのものを購入するようにしています。

1つのPCで下記のような

  • プレイして配信するゲーム
  • 配信するためのOBS Studioなどの利用
  • プレイ動画の録画

これらを同時に行おうとすると、かなりハイスペックなゲーミングPCが必要になりますが、初期投資で数十万円が必要になります。

そのため、ゲームの映像や音声はキャプチャボードからにして、PC側ではOBS Studioだけを用いて、配信録画だけができれば良いような状況で構成しています。

OBSの使い方を分かりやすく解説

そうすれば、活動初期は高価なゲーミングPCやWebカメラを用意しなくても、十分な品質の配信(ライブ配信を含む)が可能になります。

使用している具体的な機器の紹介

それでは、先ほどの配信環境を紹介した画像で使用している各機器を紹介していきます。

マイク入力

配信者の声を入力するためのマイクにはダイナミックマイクを使用します。

具体的な品番としてはYAMAHA ( ヤマハ ) DM-305を使用します。

よく、配信にはコンデンサーマイクを使用することが推奨されていますが、理想的な防音環境がない場合では、コンデンサーマイクは多くの環境音まで拾ってしまいます。

OBS Studioの音声フィルタを用いてある程度は調整できるのですが完璧とは言えません。

配信活動初期では、このダイナミックマイクをベースに利用していくのでも十分です。

PCに直接入力できるヘッドセットタイプ単体でも良いのですが、後ほど詳細を書くのですが、PC&OBS Studioだけでなく、スマホからの配信も考えた時の音声調整環境を考えた時にはヘッドセットをベースにすると配信時の音声品質に限界がくるので、このダイナミックマイクにしています。

OBS Studioのマイク設定を初心者向けにわかりやすく解説

加えて、利用しているポップガードですが、最近までは布系ポップガードを利用していました。

そのあと、金属タイプ(メタルメッシュ)の手頃なポップガードが見つかったので、512 Audio Pop プロフェッショナルマイクポップフィルターを利用しています。

ミキサー(オーディオインターフェイス)

今回、本記事で紹介する中で1番高い機器になります。

ミキサーと呼ばれるオーディオインターフェイス機器は、1つ持っておけばライブ配信においても収録でも、PCでもスマホアプリからの配信でも、音声品質と音声入出力のコントールをする上でかなり役に立ちます。

筆者がよく利用しているYAMAHA AG03MK2は、OBS Studioを利用しない場合でもスマホアプリ等を通して環境音をカットしたり、音声に関する様々な調整が可能になっています。

最近は、複数の配信プラットフォーム(YouTube、ニコ生、インスタライブなど)でVTuberとして配信をすることが増えています。

そんな時に、PCがなくても高品質な音声を届けることのできるオーディオインターフェイスは必須と考えています。

配信で役立つミキサーの使い方を分かりやすく解説【接続方法の画像付き】

ヘッドフォン

ヘッドフォンはスゴく好みが分かれるところです。

筆者がお勧めしているのは、しっかりとイヤークッション部分が耳を包んでくれて、配信に集中できる環境を作ってくれるヘッドフォンを薦めています。

一例として、筆者の場合、配信をヘッドセット単体で行うのは推奨しないのですが、ヘッドフォンとしての機能だけを使ってのRazer Kraken X ゲーミングヘッドセットを薦めています。

Webカメラ

Webカメラについても、よく1万円〜3万円あたりの価格レンジで紹介されている物がおおいのですが、実際のところスペックとしては1080p/60pで顔認識などができれば十分です。

利用用途を詰めていけば、正直、上半身だけを認識して貰えば良いので、720p/60pレベルのWebカメラでも問題ありません。

今回は、上半身だけ、合わせて、Vtuber且つ、ライブ配信などで手元だけを追加で俯瞰撮影して同時配信をする。

YouTube動画制作で俯瞰撮影する方法を解説

その際に、4K/60pなどの高画質な配信をすることは、まだあまりないと思います。

なので、筆者はEMEET C950 4K UHDを用意して、VTuber用のアバター認識カメラ、俯瞰撮影用カメラとして利用しています。

Vアバターを認識させるアプリケーションはWebcam Motion Captureを利用しています。

マイクスタンドを活用する

VTuber配信環境でよく、卓上のマイクスタンドを利用している方が多いのですが、同じくらいの購入予算でブームマイクスタンドを用意することが可能です。

卓上のマイクスタンドでは、少しでも体が机に当たったり、飲み物のコップなどをおいたときに全て音が入ります。

これらを避けるためにアームタイプなどいろいろな物があるのですが、最終的に行き着くのはブームマイクスタンドだと考えています。

筆者の場合は、このブームマイクスタンドにマイクとWebカメラを固定させて、カメラ認識の精度と、マイク入力が安定するように工夫しています。

筆者が利用してるブームマイクスタンドは、CLASSIC PRO (クラシックプロ) ブラック MSB/BLACK ブームマイクスタンドを使っています。

本記事内の冒頭で紹介した、実際の利用環境を撮影した画像にあるように、机などに一切触れないように配置しています。

これにしてから、物音がマイクに入るようなことはなくなりました。

また、配信中にマイクの位置をずらしても、Webカメラも一緒に動いてくれるのでカメラ調整を都度行う必要もなくなります。

VTuberの配信で利用しているキャプチャーボードについて

主にゲーム実況で利用しているゲームキャプチャーボードですが、こちらについても値段の幅はすごく大きいです。

安いなり、高いなりの意味はちゃんとあるのですが、配信活動を始める初期に高価なキャプチャボードを購入するのは中々に難しいです。

下記の記事では、現在メインで利用しているキャプチャボードを含めて、低予算で配信ブースを作る時に参考になるキャプチャボードの情報を、実際に使ってきた事例としてまとめています。

ゲーム実況で実際に使ってきたオススメのキャプチャボードを紹介

VTuberとしての活動の中で4Kの映像を取り込んでライブ配信をするには結局そこそこのスペックのPCが必要になるため、最初はHD(1080p)の映像キャプチャが出来れば配信環境に問題はないと考えます。

VTuberとしての活動領域が定まってきて、4K映像をキャプチャする必要性が出てきてからの検討でも、高価なキャプチャボードの購入は遅くありません。

VTuber配信で使用するディスプレイについて

Vtuberとしての配信で利用するディスプレイですが、これについても必要最小限のもので十分に間に合います。

筆者が利用しているディスプレイは、もう販売が終了している古いものですが、今は一般的なHDMIケーブルで繋いだ普通の32inchのHDディスプレイです。

おそらく、今だと2~3万円くらいで調達できます。

このあたり、少しでも格闘ゲームなどでシビアな応答速度を詰めていきたいなど、相当の理由がなければ一般的な汎用ディスプレイでも問題はないはずです。

この辺りも、こだわり具合によって何十万も変わってくるところですが、最初は本当に安いもので十分です。

Vtuberとしての配信活動を続けながら少しずつグレードアップしていく

Vtuberとしての配信活動に必要な機器は、実際に配信をやっていく「自分の場合には追加でどのような機器があると便利なのか?」というのが見えてきます。

なので、最初からいきなり全てを揃えようとするのではなくて、配信活動を続けていく中で気付いたものを揃えていく感じのほうが無駄なモノを購入しなくて済みます。

今回、紹介させていただいた機器についても、更に上のグレードを目指せば色々な機器がありますが、別記事にて紹介させてもらう配信サポートアプリを使っていけば、かなり高品質なライブ配信や収録(録画)が可能です。

OBS Studioで配信画面を作る方法を初心者向けに分かりやすく解説

VTuber用のアバターについては、最初からオリジナルのVアバターが欲しい場合はココナラなどで気に入ったデザインテイストの立ち絵から始めるのが良いと考えます。

また、配信活動を続けていきながら、配信するテーマや、他のプラットフォームに参加する予定があるかなどで、フル3DCGのアバターに切り替えていっても良いし、Live2Dで組み上げたVアバターに切り替えるなど、どちらでも問題はありません。

VTuberとして成功していくために重要なのはしっかりと「配信を継続できるか」が1万のポイントです。

配信機器についてはじっくりと計画していきながら、基本の「配信継続」を優先していきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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ユニコブログの執筆者である小林玲王奈のアイコン
小林 玲王奈ユニコーンコンサルティング株式会社 代表取締役

放送業界や映画業界で映像制作や新規事業の立ち上げを中心に16年間働いて2019年に独立。2020年1月にユニコーンコンサルティング株式会社を設立しました。現在は、国内・海外向けの小規模Webメディアやライブ配信メインのYouTubeチャンネルを複数運営。映像技術関連の技術顧問やWebサイト及びYouTubeのチャンネル運営サポート、このほか複数の教育機関で特別講義を行なっています。|BBT経営塾(旧:大前経営塾)第10期生 卒塾

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