最近は、AIによるイラストなどの画像制作、文章制作、3DCGモデル、音声、動画まで、ありとあらゆるものが、機械学習や深層学習(ディープラーニング)のアルゴリズムが進化し、また、それに必要となる教師データが増えてきたことによって、かなりの精度で様々なコンテンツを生成出来るようになりました。
筆者自身も、話題に上がったコンテンツ制作系のAIサービスは、まず試してみることにしていますが、その中でも、OpenAIが気軽に利用できるようになってからは、特に注目刷るようになりました。
本記事は、Webサイトのテキストコンテンツやブログサイトの運営などをしている向けに書いています。
もちろん、このOpenAIのWebサイトは、操作画面は英語ですが、日本語の入力で扱えるアプリケーションなので、ぜひ体験して見てください。
本記事の内容がお役に立てば幸いです。
OpenAIとは?
OpenAIとは、人工知能などを研究する非営利団体が運営や管理をしているWebサイトです。
著名な人達の支援によって成り立っており、多くの言語での自然な文章生成や、単語や文章の構成からデザイン画像やイラスト画像を生成したりと、今後も生成できる範囲は広がっていくと考えていますし、AIを用いたサービスやビジネスは、今後、より一層増えていくと考えています。
OpenAIで体験できること
執筆時点(2022年12月18日時点)では、OpenAIのWebサイトで簡単に生成可能なコンテンツの種類は
- 文章(プログラムのコード生成などを含む)生成
- 画像生成
とはいえ、実際に利用する前にアプリケーションを細かく確認していくと、相当広い範囲で応用できると言うことが分かります。
話題になっているようなChatGPTや画像生成だけでなく、使い方によっては
- テキストコンテンツからのキーワード抽出
- 文法修正
- 商品名やキャッチコピーの生成
など、利用できる用途は多岐にわたっています。
※ 本記事では「文章作成」に関するOpenAIについて書いています。
OpenAIが生成する文章作成の精度ってどれくらいなのか?
OpenAIは、実際に扱うと多くのアプリケーションを試してみることができます。
実際に、質問型や、文章を続けて生成しやすいようなテキストを入力してみたのですが、特に「GPT」モデルを用いた中でも、「davinci」クラスでグレードの高いモノは、文章生成もかなり自然な形で、設定次第によっては、数百文字から1,000文字以上の文章を生成してくれます。
ただ、これは「質問」や「入力する文章」、また、出力に関する細かい設定でかなり結果がかわるので、実際に色々と試すのが良いと考えています。
OpenAIが事実と間違えて出力しやすいもの
筆者自身、OpenAIを用いて色々と試してみましたが、テーマやジャンルによっては偏重的であったり、明らかに間違っている文章を生成するときがありました。
例えば、日本の記念日であったり、著名人、企業の沿革など日本語だけではなく、まったく事実ではない文章を生成することがありました。
しかし、これは程度の問題だと思っているので、実際に扱ってみて、明らかに間違っている場合には、結果に関して評価を決めるボタンがありますので、それを利用して教えてあげてください。
OpenAIが正確な文章を書き出しやいもの
OpenAIが正確に書き出しやすいものもあって、例えば、入力する内容を
「日本でよく利用されているVODサービスには、」
というような、文章を入れてあげて、その後の文章が生成しやすいようにしてあげるなどの配慮が必要です。
例えば
「日本でよく利用されているVODサービスは?」
と入れてしまうと、具体的なサービス名だけが出てしまって終わってしまいます。
この辺り、文章を生成するノウハウが少しあるというのが現状です。
OpenAIは無料で使えるのか?
執筆時点(2022年12月18日時点)では、OpenAIは無料で多くの事を体験して試すことが可能ですが、大量の文章生成を行ったりする場合には、有料のプランにアップグレードしないといけない状況も出てきます。
従量制の料金で、且つ上限設定も決めることが出来ます。
また、それほど生成コストも高くないので、実験や検証で利用するのに、大きな金額が掛かることはありません。
OpenAIを始めるための手順
OpenAIの始め方はとても簡単です。
それは現状
- Googleアカウント
- マイクロソフトアカウント
- メールアドレス
で、アカウントを作成するだけです。
もしかしたら、もっとアカウントを作成する方法は増えてくるかも知れません。
筆者の場合は、サービス事にメールアカウントを作成して管理しているので、メールアドレスでOpenAIを体験するためのアカウントを作成しました。
無料版を利用するだけの場合は、個人情報に該当するようなことはほとんど聞いてこないです。
アップグレードして、大量の文章生成を試してみるなどの実験や検証する場合は、支払いのためにある程度の情報を入れる必要があります。
OpenAIの使い方
ここからは、文章生成の仕方について書いていきます。
また、実際に役立つコンテンツまで引き上げていくために、どのようにすればそれが可能になるのかまで、解説していきます。
OpenAIで文章生成を体験するための準備
OpenAIで文章を生成するための準備をします。
まずは、ログイン後にOpenAIのPlayground(テキスト生成)ページへ移動します。
そのまま日本語(2バイト文字)を入力する形で大丈夫です。
生成する文章生成モデルには「text-davinci-003」に設定します。
この辺りはどんどん新しいモノが出てくるので、OpenAI Blogなどで、最新情報を確認してみましょう。
また、Maximum length(最大の文字生成数)を500から1,000前後の値にしておきます。
その他の設定については、翻訳を使いながら覚えて行くことも可能ですが、まずはデフォルトのままにしておきます。
OpenAIの機能を活用するためのテーマやタイトルを決める
OpenAIで文章を生成するためには、的確な質問や設問をする必要があります。
そのために、最低限、テーマやジャンル、目的などの、設問に必要な生成要素を情報として用意します。
例えば「旅行で日本に来たら体験してほしいものを5つ紹介します」みたいなイメージのタイトルを設定します。
OpenAIで文章の見出しを生成する
OpenAIで、よくWebサイトやブログサイトの目次として利用される「見出し」の生成を行います。
この時の文章は
「日本で体験できる文化を5つ教えてください」
「日本に旅行できたら体験できる文化体験を5つ」
こんな感じのニュアンスで、書き出してみたい見出しの数になるまで出力を繰り返します。
おそらく、質問や設問を少し変えながら生成していくと、すぐに5個から10個くらいの見出し候補が出来上がります。
OpenAIで生成した見出しを活用する
OpenAIで見出しがある程度生成出来たら、次は本文にあたる文章の生成を行います。
今度は、また文章の入力方法を変えて
「旅行で日本に来たら体験できる『先ほど書き出した見出しのうち1つ』に」
という文章を入れてあげると、今度は、質問や設問の範囲がだいぶ絞れているので、「見出し」1つ1つの単語を入れてあげて、文章生成をすると、設定した最大文字数内で文章を生成してくれます。
一例として
「旅行で日本に来たら体験できる『先ほど書き出した見出しのうち1つ』に」
この場合は、
「旅行で日本に来たら体験できる書道に」
のような形で、全ての書き出した見出しの分だけ生成していきます。
例えば、文章全体の「見出し」を5個に設定した場合、おそらく合計で2,500文字から3,000文字くらいの文字数になると考えます。
生成した文章を人間の手で手直ししてあげる
生成された文章は、感情もなく、淡々とした文体になっており、生成された文章が事実かどうかのチェックをする必要があります。
この作業を怠ると、本当っぽい偽情報が出来上がってしまう可能性があるので、手直ししてあげましょう。
仕上げで自分の体験や感情に関する文章を追加すると?
仕上げとして、設定したタイトルや見出し、生成された文章のファクトチェックを済ませた上で、自分の体験談や思い出、そして、その体験をしたときの感動などを文章で添えてみましょう。
短い文章のやりとりであればChatGPTを利用する
別の関連記事で、「ChatGPTの始め方や使い方について実例を用いて分かりやすく解説」というブログ記事も書いています。
OpenAIで利用できるサービスには、ChatGPTというサービスがあり、短いコミュニケーションの場合は、そちらでもAIとのコミュニケーションやコンテンツ生成を体験できます。
現在は、有料版のChatGPTも出ており、日々、言語モデルの更新も進んでいます。
現在は、GPT-3ベースの言語モデルですが、いずれ、GPT-4へのバージョンアップも近く予定されているようです。
上手く活用すれば、業務の効率化や改善をする際の強力な補助ツールとして応用できる可能性を秘めていますので、是非、体験して見てください。
OpenAIでの文章生成を通じてコンテンツ作成を体験する
ここまでやった結果、それが高品質と感じるか、それでも、AIを少しでも利用する以上は低品質と感じるか、それは人それぞれだと思います。
APIも公開されているので、上記の方法以外にも、それをどうやれば大量に役立つコンテンツの生成に活用できるか、Webサービスに組み込んでカスタマイズして行けば、多くのビジネスチャンスが見えてくると考えます。
筆者の個人的な感想としては、Webサイトのテキストコンテンツ作成をするときの補助ツールとしては、もう十分に活用できるレベルになっていると感じました。
ただ、本当っぽい嘘の、言い切り型文章が生成されることがあるので、これは人間の手で直していきながら修飾してあげるのが必要かなと感じています。
とはいえ、時が経てばこの辺りもクリアして、文体やテンションのレベルなどを設定すれば、1人の人格としてAIが文章を生成し続けてWebにアップされていく時代も近いと感じました。
あとはこれらのAI系ツールをどれだけ上手く使ってビジネスチャンスに活かすか、だと感じます。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。