夏休みになると必ず、宿題や課題のひとつに読書感想文があります。
読書感想文に手を付けないまま過ごしていると、せっかくの夏休みもストレスがかかります。
読書感想文は、小学生、中学生、高校生と、それぞれ課題図書や文字数などに違いがありますが、なるべく早い段階で書き慣れておくとメリットが大きいです。
本記事を参考にしていただきながら質の高い読書感想文を早めに作成してしまい、他の課題に充てる時間を作り出して有意義な夏休み時間を過ごせるようにしてしまいましょう。
筆者は、数多くのセミナーや講演をメディア業界で10年以上こなしてきて、起業してからも、2020年〜2022年の間は、特に多くの時間を費やして、教育機関で毎年、特別講師などを行いながら多くの文章を書いてきました。
本ブログでは、すでに文章の書き方についての記事がアップされていますが、本記事では、「読書感想文」の書き方にフォーカスして解説していきます。
中学生の読書感想文は、書き始める前のコツをしっかりと掴んでおけば、完成までスムーズに進めていくことが可能です。
それでは、はりきって読書感想文をこなしてしまいましょう。
読書感想文をいきなり書いてはいけない
読書感想文を書くのが苦手な方に共通しているのが、課題図書、または自分で決めた書籍をとにかく読んですぐに書き始めてしまうということです。
読書感想文を書くときの3つの壁
読書感想文には3つの壁があります。
- タイトルの壁
- 本文パートの壁
- 感想パートの壁
筆者が学生の時もそうでしたが、大半は①タイトルと最初の書き始めで思いついた『③ 感想』を書ききってしまうというものです。
その結果、原稿用紙の半分か1枚程度で終わってしまうというものです。
読書感想文を書くときの文字量
中学校で伝えられる読書感想文のボリュームは2,000字以内(原稿用紙5枚分)が一般的です。
全国学校図書館協議会と毎日新聞社が共同で開催している青少年読書感想文コンクールなどと指定文字数や句読点のカウント方法は共通していることが多いです。
中学生の読書感想文は原稿用紙5枚
指定文字数が2,000字以内と書いてあれば、2,000字に近い形で読書感想文を作成するように伝えられることが多いと思います。
読書感想文を書くのが苦手な方は、タイトルと感想パートだけをいきなり書き始めてしまって、指定されている文字数よりも、かなり少ないボリュームしか書けず、悩んでしまってストレスを抱えてしまいます。
読書感想文は早めに書いてしまいましょう
本記事の最初に伝えたように、せっかくの貴重な夏休みです。
できることなら課題もしっかりと早く済ませて、有意義な夏休み期間にできたほうがいいですよね。
次項から、サクッと高品質な読書感想文を書いていく方法を解説していきます。
本記事を読み進めつつ読書感想文を作成すれば、記事を読み終わる頃にはしっかりとした読書感想文が書き終わるようになるでしょう。
読書感想文を書くための準備
読書感想文を書いてための準備を行います。
指定図書でも自由に選んだ書籍でも共通することですので、まずはしっかりと準備をしていきましょう。
読書感想文の作成環境
PC環境があれば、下書きはPCで行った方が効率的です。
またPC環境がない場合、最初から原稿用紙上に書いていくのではなく、A4白用紙などを用意して走り書きができる状態にしてください。
原稿用紙に書いていくのは、予め書いた下書きをまとめていくときだけにします。
読書感想文を下書き工程から何度も書き直しをして原稿用紙上で仕上げていくのはかなり辛いです。
また、付箋(ふせん)を用意しましょう。
付箋は前述した②本文パートの壁を超えていくのに重要な情報の印として重要になります。
できれば3色で使い分けられると便利です。
他のメディア展開がないかを調べる
指定図書や自分で決めた書籍は、他のメディアで展開されていることがあります。
書籍だけではなく、映画化やドラマ、アニメになっていたりすることもあります。
作品の事を知るためには、書籍そのものよりも映画を観たりした情報のほうが記憶に残りやすいです。
読書感想文を書く前に
これは当たり前のことですが、まずは書籍を読む必要があります。
しかし、必ずしも熟読する必要はありません。斜め読み程度でも最初は充分です。
書籍を読み終えたら、読書感想文を書くための準備に入ります。
- 書籍の目次を確認する
- 目次事に付箋を入れていく
- 各目次の最初にも付箋を入れておく
① 書籍の目次を確認する
書籍の目次を確認しておきましょう。
目次で区切られているところの前後には、重要な内容が詰め込まれています。
② 目次ごとに付箋を入れていく
ここで付箋が出てきます。
付箋を入れる場所は以下の3カ所です。
- 目次のメインになる出来事の始まり(課題や問題などの何かの起点になる部分)
- 目次内で記された出来事の終了(問題解決やドラマ、何かの区切り、終了になる部分)
- 目次内で語られている考え方や主人公の考え
ひとつの目次やストーリーの章ごとに、この3に分類された内容に該当する部分へ付箋を付けていきます。
この作業は、後に読書感想文の中で1番ボリュームが多くなる②本文パートの壁を超えていくために必要な作業になるので、必ず行ってください。
付箋は色を変えて入れておいたり、上記3種類の付箋の役割を文字で記入しておいておくでも大丈夫です。
③ 各目次の最初にも付箋を入れておく
読書感想文を書くために読書をして付箋入れが終わった後に、感想文には入らない章も出てきます。
しかし、読書感想文を書きながら、読書で思ったことを洗い出す時に、読書感想文の参考図書の各目次の頭にも、色分けなどで付箋を入れておくと、読書感想文を書きつつ書籍内を調べるのに役立ちます。
読書感想文を書くときの構成と順番
付箋付けの作業まで終わったらいよいよ読書感想文を書いていく工程に入ります。
先ほど書いたように、原稿用紙にはまだ文章を書かないでください。
タイトルは最後に決める
見出しのタイトルどおり、タイトルは最後に決めます。
その理由は、どんな内容の読書感想文になるのかが分からないのにタイトルを決めていくのはかなり難しいです。
おそらく、最初にタイトルを考えてしまうほとんどの方が、「〜を読んで」というなんの特徴も無いタイトルになってしまうと思います。
書いていく内容の全容が見えている場合はタイトルを先に考えても良いのですが、最初のうちは難しいと思うので、タイトルは仮で決めておく程度にしておきましょう。
読書感想文の構成を作る
それでは、読書感想文の構成を作っていきましょう。
まだ原稿用紙には書いていきません。
ワードソフトか白用紙に読書感想文の設計図をアバウトに書き出して、下記のパートごとの文章を書いていきます。
読書感想文の構成例
- タイトル
- 名前など
- 時世を入れる
- なぜその書籍を選んだのか
- 書籍の簡単な説明
- 内容パート
- 感想文
おおむね上記の7つのパートに分かれていきます。
それでは、ひとつずつ解説していきます。
文字数は2,000字(原稿用紙5枚分)を想定しています。
タイトル
原稿用紙の1枚目1行に入る部分ですね。まだ正式なタイトル名は決めないで大丈夫です。
名前など
学年クラスと名前だけの場合や、学校名まで入れるなど、学校ごとに指定がありますので資料を確認しておきましょう。
時世を入れる
読書感想文を書いたときの時世を入れましょう。
時世を入れることによって、なぜその感想になったのか?を、読み手に与える大事な前提情報となります。
文字数は100字から200字程度です。
時世とは
時世とは、その時の世の中の事などです。
前提とは
ある結論を導いた際に、その結論の基となる条件や状況のことです。
なぜその書籍を選んだのか
時世を入れつつ、今回、なぜその書籍を選んだのかについて少しだけ触れておきましょう。
文字数は100字程度です。
書籍の簡単な説明
選んだ書籍の簡単な内容の説明(要約)を書いておきましょう。
読み手がその書籍を知っているとは限りません。
その書籍がどんな内容や物語なのかを説明しましょう。
文字数は100字から200字程度です。
読書感想文の内容パートを書いていく
ここで、付箋が活用されます。
ここまでの段階で、書籍には目次や章節ごとの重要な部分に付箋が付いていると思います。
目次や章節ごとに文章のかたまりを作っていきましょう。
内容パートの部分にあたる、1つのかたまりとなる文章構成は以下の構成です。
- その目次、章節で起きたこと
- 起きたことの結果
- その事に対し自分の考察を書いていく
考察とは
考察とは、その物事に対しての感想や結論、推論などを行うことです。
上記のかたまりを必要分作っていきます。
文字数は200字から400字程度です。
この内容パートのかたまりが、読書感想文の多くを占めます。
内容パート以外の文字数と調整して、最後に内容パートで書いた文章のかたまり数を調整していきます。
感想文
最後に感想文です。ここまでくればもう少しですね。
時世と内容パートで書いた内容を基に、感想文を書いていきます。
書籍に後書きがあれば、著者の後書きを参考にするのも良いでしょう。
文字数は200字から300字程度にします。
小見出しの有無
読書感想文の資料では、小見出しに該当する行の文字空白を文字数に含めるか含めないか指定がある場合があります。
小見出しを入れて読書感想文を構成する場合は、読書感想文に関する資料を確認しておきましょう。
見出しとは
見出しとは、項目として付けるタイトルのことです。
本記事の場合、小見出しとはタイトル以外の文章の段落ごとに付けるタイトルです。
ここまでくれば、ほぼ読書感想文が出来上がっている状態になっていますね。
タイトルを決める
最後にタイトルを決めます。
ここまでくれば、「〜を読んで」以外にも様々なタイトル名が出てくるようになってきます。
時世、内容パート、感想パートで書いた文章を基に、20字から30字くらいでタイトルを考えます。
読書感想文の内容を確認する
前項までの作業で、読書感想文の中身がほぼ書けている状態になっていますね。
原稿用紙に書いていく前にチェックをしていきましょう。
文章の見直し
下書きした文章におかしな表現がないか、文章の見直しをしておきましょう。
文章の「てにおは」を間違えていないかよく確認をします。
この部分の用い方に間違いがあると、書き手と読み手の間で伝えたいことに齟齬が生じてしまいます。
てにをはとは?
〜を、〜が、〜に、などの言葉を繋ぐための助詞をまとめて呼ぶ総称です。
音声読み上げ機能を使うのもあり
「てにをは」確認や、文章の流れがスムーズになっているか、誤字脱字はないかを確認するのに、音声読み上げも有効です。
最近は、Word自体にも機能として付いていますし、Webブラウザに文章をアップすると読み上げてくれる機能も付いています。
勝手に読み上げてくれるので、チェックする負荷も少なくおすすめの機能です。
誤字脱字の確認
書き出した文章に誤字脱字がないか確認をしていきましょう。
PCで下書きをしている場合には、文章校正ツールを使用すると効率よく進められます。
読書感想文の文字数の確認
本記事の内容に沿って読書感想文を書いていくと、文章の下書き文章量は2,000文字近くになっていると考えます。
そして、その内容を原稿用紙に書いていく前に、下書きした文字数が規定の2,000文字を超えていないか文字数のチェックをしていきましょう。
文字数に関しては、「タイトル」や「名前」は文字数に含まないなどの規定が読書感想文に関する資料に書いてあると思います。
原稿用紙に書いてしまってから少し文字数オーバーしたりしていると悲しくなってしまうので、よく確認しておきましょう。
※通常、タイトルなどは文字数に含まないので、2,000字ピッタリに書くと使用する原稿用紙は6枚になります。調整して、原稿用紙5枚分になるようにしたほうが良いかもです。
原稿用紙に書いていく
全てのチェックが終わったら、あとは原稿用紙に書いてきた文章を書いていくだけです。
この段階で、すでに文章は出来上がっているので筆を止めることなく書いていける状態になっています。
この段階で書き直したくなった場合は、文字数に注意してください。
読書感想文を書くことの必要性
文章を書くことは一生付いてまわります。
そんな時に、本記事のやり方で身についた読書感想文のやり方は全てのシーンで役に立つと考えています。
どれだけ技術が進んで便利な社会になったとしても、文章を書くことは誰かに任せることがなかなかできません。
読書感想文は見聞きした事を文字で表現する際、かなり大事になる能力です。
文章を書くことに慣れるまで、とても多くの練習が必要になりますが、慣れてしまえば多くのシーンで必ず役に立ちます。
今回は読書感想文に関する文章の書き方について解説をしましたが、本ブログではWebライティングのことについても記事を書いています。
読書感想文の練習でブログを始めて見る
読書感想文をすぐに書けるようになるには、文章を書くことに慣れておかないと難しい側面があります。
読書感想文に限らず、文章が書けるようになると、様々な場面で役に立つようになります。
例えば筆者の場合は、三男が小学4年生だったときにブログサイトの開設を手伝いました。
三男は今もブログ記事を書き続けています。
400~1,200文字くらいであればそれほど時間が掛からず文章が書けるようになり、漢字もたくさん覚えてくれるようになりました。
少しずつではありますが、文章を書くことが普段の学習効果に役立ってきていると感じています。
● 子供にもブログをやらせてみたいと思ったらすぐに始められる方法を解説【あとで収益化もできるように】
文章のスキルは身に付けておいて損はしないので、是非ブログ運営もやらせてあげてみてください。
当ブログ(ユニコブログ®)では、Webサイトやブログサイト向けの文章の書き方など、多くの文章スキルに関する情報を扱っています。
● Webライティングで120%読まれる文章とは?稼ぐテクニックを伝授
ブログ記事の書き方については、下記の記事で詳しく紹介しています。
● 記事の書き方完全ガイド!タイトルや目次、記事構成の作り方を徹底解説
本記事が、読書感想文を書くことが苦手な全ての方に役立てれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。