新規事業は中々思いつくモノではないし、見つけることが難しいことです。
けれど新規事業を立ち上げていくには、探し方のコツが分かると、とても役に立つスキルになります。
よく言われるような
- 最初に必ずスゴい人脈で繋がってないといけない
- 試作が作れるレベルのプログラミング等のプロダクト技術を持ってないといけない
- 最初から大きな資金を準備できていないといけない
上記の3つは、確かに新規事業のアイデアがある時に、最初から得られていればスゴく有利に働きますが、必ずしも、そのような有利な状況で始められるのはごく僅かの状況です。
しかし、新規事業をどう組み立てていくかは、自分でコントロールが可能です。
この記事では、新規事業の探し方や見つけ方をわかりやすく簡潔に解説していきます。
目次
新規事業のアイデア
新規事業の考え方はとてもシンプルです。
- 会社の既存事業と関連させた新規事業
- 会社が持つリソースで開発可能な全く新しい新規事業
- 外部のサービスや機能を組み込んで行う新規事業
3つ上げるとすれば、大体このあたりになります。
新規事業を何か考えなければいけないときに、上の3つを常に意識していると、何かひらめくヒントが出たときに思い付くような習慣が身につきます。
がっつりこの辺りを練習も兼ねて頑張ってみたいときは、以下の3冊の書籍が本当にとても役に立ちます。
- 入門 起業の科学
- 起業の科学
- 起業大全 スタートアップを科学する9つのフレームワーク
1 入門 起業の科学
まずはここからという感じなのですが、いきなり根詰めて書籍の通りにフレームワークを設計しようとすると挫折する可能性もあるので、ななめ読みで考え方をイメージしつつ、自分なりのやり方に盛り込んでいく方が良い感じです。
2 起業の科学
起業と新規事業はとても性質がよく似ています。
サービス構築から顧客体験のようなCXに関わる部分だけでなく。そのようにそれを実行するかの考え方についても、様々なアプローチが解説されています。
3 起業大全 スタートアップを科学する9つのフレームワーク
前書の2つで構築した新規事業のアイデアを、「伝える」ために資料をシンプルに落とし込むのにとても役立つ書籍になります。
3冊とも著者が一緒なので、読み進めていくのにここまでくれば慣れた感じになってきます。
おそらく、何かニュースで新しい事業展開の情報が入ってきたときに、頭の中で「こんな感じのサービス設計かな?」くらいまで考えられるようになってきます。
アイデアのヒントから、構造的にビジネス視点で捉えられるようになると、目に見える景色からいろんなアイデアが浮かんでくるようになります。
新規事業のアイデアは「人」が持っている
新規事業のアイデアは、人が持っています。
当たり前の事ですが、結構気づいていません。
商談や食事の時に何気なく出てくる会話の中にニーズや機会が隠れています。
これは意識の問題です。
特に顧客との会食では、既存事業に関連した立ち上げやすい新規事業のヒントがたくさん眠っています。
すぐに、その会話で出てきたキーワードがそのまま新規事業になることは少ないのですが、気になったことはすぐにメモするようにしておきましょう。
- 「こんなことできたら」
- 「現状〇〇なんだよね」
- 「あったらいいな」
こんな言葉に関連した話題の時はチャンスです。
新規事業のアイデアは「SNS」に眠っている
新規事業のアイデアはSNSにたくさん溢れています。
自分の扱うサービスに関連したキーワードで話題になっているものがあったらチャンスです。
X(旧Twitter)やFacebook、LinkedInやNewsPicksなどでその話題に関するコメントや発言をたくさん見てみましょう。
かなりのヒントが詰まっています。
「パクリ」だと思われるかもしれませんが、ビジネスではカンニングOKです。
「ハッシュタグ」による検索も大事です。
X(旧Twitter)やNewsPicksなどの返信やコメント欄には、資産に富んだアイデアやヒントが眠っているときがあります。
本当にあとで役立つかは別として、とりあえずはスクショかコピペしてメモしておきましょう。
新規事業のアイデアは「日々」に隠れている
これも当たり前の事ですが、新規事業のヒントは日々の生活の中に多く隠れています。
ただ、この生活の中で思いつくアイデアは、今の自分にとってあまり関係性が高くないアイデアかもしれません。
けれど、そのアイデアはそのまま記録の片隅に置くようなことはしないでください。
そのアイデアは誰かにとってとても大切なヒントになるかもしれないからです。
何か情報交換をする機会にそのアイデアを温めておくことで誰かの役に立ったとき、その人はあなたに何か新規事業に関連するヒントをくれるかもしれません。
とにかく、なにか思いついたらメモしておくことが大事です。
新規事業の狙い目
新規事業は、事業をどのようなアプローチで考えるかによって立ち上げ方も難易度も大きく変わってきます。
ここでは、おおまかなに新規事業として位置付けるための簡単な考え方を解説します。
プロセスから考える
始めて新規事業を考える時に効果的なのは、既存事業に関連した新しいサービスなどの新規事業です。
この時、「新規事業」はまったく新しいものである必要はありません。
今の会社で「新規事業」として立ち上げられるかが重要です。
展開しているサービスを始めから終わりまで横軸にプロセスの展開をして、自社の製品やサービスがどの位置付けにあるのかを分析してみましょう。
または、サービスの流れでも良いと思います。
例えば、映像コンテンツ業界の場合はシンプルです。
映像業界で流れる映像コンテンツの動きを簡単な例にすると
- 劇場公開
- パッケージ商品
- 配信
- テレビ放送
- 図書館
というような流れになります。
例えば、映像加工やデータ変換を行っている会社であれば、この5つのプロセスにやっていない部分がないかを考えることで新規事業のアイデアに繋がるヒントが出てきます。
参入障壁から考える
参入障壁から考えるのも一つの手法です。
システムやソフトウェアの導入だけで済むのか、新しいスキルを持つ人材が必要になるのか?などの条件を付けて、簡単なことから要素を洗い出して見ると、以外と参入障壁の低い新規事業のヒントが出てきます。
価格差を考える
圧倒的な価格差で対抗できるサービスや商品がないか?という軸で考えることも新規事業を考える練習になります。
例えば、筆者の場合は劇場公開用の特殊なデータ変換を行うサービスが100万円で行われていることを知りました。
その価格帯にユーザーは満足していません。
そこで、そのデータを作る仕組みを調べながら学びました。
すると、先ほどの「参入障壁で考える」で説明した「ソフトウェアの導入」だけで済むモノだったのです。
そこから市場の大きさを調べ、獲得できそうなシェアを現在の顧客状況から計算します。
また、その新規事業は既存の他の事業に繋がるサービスになるので、そのサービス自体の利益額を大きく設定する必要がありません。
すると、競合が既存で提供している価格の1/10でもサービス提供が可能と言うことが分かりました。
そこで立ち上げた事業は、2年ほどで市場のシェア10%くらいまで成長させる事ができ、結果として関連サービスの売上もあがるという相乗効果を生み出せました。
重要なのは、アイデア探しについては形にとらわれず、色々なアプローチで、日々入ってくる情報から事業アイデアを組み立ててみる習慣を身に付けることです。
新規事業のアイデアをフレームワークにする
思いついた新規事業のアイデアが現実的なモノなのか、または社内を納得させて立ち上げるためには粗方のフレームワークに乗せて組み立てていくことが必要になります。
このフレームワークについては鉄板の書籍があります。
新規事業の立ち上げに役立つ本
先ほども紹介したまたが、あえてここでも紹介します。
筆者は、先ほど紹介したこの書籍だけあれば、充分に事業アイデアを組み立ていくために必要な最低限の要素をまとめることが可能だと考えています。
起業家向けの書籍にみえますが、新規事業のアイデアをまとめるためのノウハウが目一杯詰まっています。
起業大全と起業の科学を読み進めつつ、事業アイデアをまとめていくことをお薦めします。
既存事業を改めて事業モデルとしてまとめると新しい発見がたくさん見つかります。
しつこいのですが、本当に役に立つ本なんです。
ぜひ、読み進めていただければ幸いです。
デジタルコンテンツビジネスを深く知る
現在、ビジネスは直接的な営業だけでは成立させることが困難です。
ターゲットとするユーザーに対して、高品質かつ良質な情報を広く早く届けるためには、デジタルコンテンツビジネスを深く知ることが必要です。
コンテンツを積み上げていき、ファン層を育てていく手法を実践していきましょう。
まとめ|新規事業の立ち上げに慣れて起業する
新規事業の立ち上げプロセスになれてきてしまえば、いよいよ起業家になってしまったほうが良いかもという感じです。
正直、資金調達が社内か社外かというだけなので。
ただ、1つ確実に入れるのは、「ブログ」結構役に立ちます。
このユニコブログ®でもそうですが、多くの事業機会は、結構ブログを通じて始まっています。
インプットした物をまとめつつアウトプットしていくことで、ブログにもコンテンツが積み上がっていき、様々な事業機会と出会うきっかけを作ってくれます。
書きに、とにかく簡単にまずはブログサイトでもという時のためにまとめておきました。
こちらがお役に立てば幸いです。
新規事業を組み立てて事業の立ち上げを行っているといよいよ起業家としての道も見えてきます。
筆者の周りでも新規事業をいくつか立ち上げている人は結構な確率で、独立して自分のブランドを立ち上げて企業の新規事業を手伝うコンサルティング会社を立ち上げています。
VCからの資金調達
今は、実績に加えてしっかりとしたビジネスモデルを基に、さいごはあなた自身の魅力で資金調達を可能にする機会が多く溢れています。
新規事業立ち上げのコツを掴んだら、次は経営者としてのステップを検討してみると良いと思います。
クラウドファンディング
クラウドファンディングを利用することで新規事業を立ち上げることも、以前に比べたら容易になりました。
また、クラウドファンディングを運営している企業はそのアイデアを実現して社会に広く広まるように強力なサポートをしてくれる場合があります。
新サービスや新商品に必要な認知戦略のサポートを受けられるのはとても心強い支援になるので、クラウドファンディングを通した新規事業の立ち上げも良いと思います。
助成金
新規事業の立ち上げには多くの投資が必要になる場合があります。
そんな時は、新規事業のアイデアがまとまった後で該当する助成金がないか調べてみましょう。
新規事業の計画書ができた後であれば、申請書類もそれほど多くの労力は必要としません。
助成金についても、採択された助成事業については助成事業を担当する事務局が様々なサポートをしてくれます。
新規事業の立ち上げ
新規事業を立ち上げるのはとても大変な事ですが、失敗した時でも成功した時でも、その時に得ることのできる体験はとても貴重で、そして素敵な体験です。
本記事をきっかけに、新規事業立ち上げがうまくいけば幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。