LINEクリエイターズマーケットに登録するキャラクターをデザインするために、キャラクターの設計を始めていきましょう。
いきなりデザインを始める前に、キャラクターがどのような容姿なのか、どんな名前にするのか、どんな性格なのか、趣味嗜好などをある程度固めてあげると、たくさんの種類を描いていくための道標になってくれます。
今回の記事では、それらを設計していきながらデザイン作業に入っていくステップを書いていきます。
- キャラクター設計の仕方
- LINEスタンプ向けの設計方法
- 作り込みまでの手順
キャラクターの作り方
LINEスタンプのキャラクター作りはとても簡単です。下記の手順で行うことができます。
- 気軽に思いつきで書いてみる
- キャラクターの名前を決める
- 性格や趣味嗜好など世界観を設定する
- 等身決めをする
- 特徴や要素をまとめる
- 使う色を決めて彩色リストを作る
これだけの動作で完了です。
気軽に始めてほしいLINEスタンプ制作
キャラクター作りは、突き詰めればとてつもない労力が必要になります。
しかし、LINEスタンプは個人でも気軽に始めて販売まで可能な素敵なプラットフォームです。
最初はあまり難しく考えずに、気の向くままくらいの気持ちで制作にチャレンジしてみてください。
キャラクターには人格が宿る
キャラクターもひとつの人格です。世界観があり、生きてきた環境があって、それによる趣味嗜好があり、性格ができあがっていきます。
LINEスタンプは8~40種類ものスタンプデザインをするので、このキャラクター設計が明確になっていると作り込んでいく時にとても役に立ちます。
ビジネスとしては、この工程に入る前にさらにマーケティング工程があり、ターゲット設定からトレンド調査、売れているスタンプの把握など、多くの下準備を積み上げて進めていきます。
しかし、ここでの記事の目的は、まずは楽しくLINEスタンプ制作を始めて欲しいなので、純粋にキャラクターの作り方にスポットを当てて説明をしていきます。
1)思いついたキャラクターを書いてみる
まずは、思いつくまま、気の向くままにいろんなキャラクターを書いてみてください。
手書きでもデザインソフトでもなんでもいいです。上手くなくても構いません。
私なんか最初のアイデア出しの絵はこんなんです。
2)生まれたキャラクターに名前をつけてあげる
せっかく描いて生まれたキャラクターに名前をつけてあげましょう。
LINEスタンプは多くのコマ数を書いていくことになります。
愛情をもって制作を進めてあげるためにも、公表するかは別として名前付けをしてあげてください。
3)性格や趣味嗜好を添えてあげましょう
名前が決まったら、キャラクターに性格や趣味嗜好などを添えてあげましょう。
スタンプはたくさんの言葉とセットでデザインをすることが多くなります。
性格から口調などの設定をしてあげて、趣味嗜好をスタンプデザインの時の小物使いをする時などに活かすことができます。
統一したデザインルールを決めましょう
名前や性格、言葉遣いなどの設定が出来上がったら、次は、LINEスタンプではそのキャラクターをたくさんデザインしていくので、ルールをいくつか決めていきます。
1)等身決めをする
LINEスタンプの中には、基本は2等身キャラだけどある感情表現の時には急に等身数が伸びるなど、アイデアに富んだ表現がたくさんありますが、まずは、基本となる等身数を決めていきます。
2)要素をまとめる
描いたキャラクターには、そのデザインにいくつもの特徴点があるはずです。
また、先ほど性格や趣味嗜好、言葉遣いを決めました。私たちの場合は「動物+野菜」がコンセプトにあります。それをもとに要素のまとめ一例を書いていきます。
- 猫
- 尻尾が水菜
- 2等身
- 短足
- 白黒トビ
- 好きなものは唐揚げ
- 飼い猫
- 性格は明るく活発な暴れん坊で食いしん坊
- 言葉遣いは丁寧
- 小物は「唐揚げ」や「羽のついたおもちゃの猫じゃらし」と「かまくらタイプの猫用ベッド」
この様な形で要素を書き出しておきます。
3)使う色を決める
デザインを仕上げていくまでにあたり、バラバラの色調にならない様に、使用する色を決めておきます。
- 体の色
- ガラ部分の色
- 尻尾の水菜の色
- ほっぺの色
- 影になる部分に足していく色
- 感情表現で使う素材の色(キラキラ部分など)
この段階で使用する色を決めておくことで、たくさんのLINEスタンプのデザインをした時に統一性が生まれます。
小物や背景などは、その時に応じて色を決めていき、複数のコマで使う時のために使用色を記録してカラーパレットを作っておきましょう。
LINEスタンプのコマ出し作業
メインになるキャラクターの設計が完了しました。次に、LINEスタンプ用に書いていくデザインのコマ出し作業をしていきます。
予めLINEスタンプの方向性を決めておけば、ネタ出しに困ることが少なくなるので重要なステップになります。
筆者ががリリースしてきたLINEスタンプの一覧は、こちらの記事にまとめてあります。
1)大まかなテーマを決めておく
どんなテイストのLINEスタンプのセットにしていくか大まかに決めておくと便利です。
それでは、一例をあげていきます。
- トレンドもの
- スタンダード
- 季節
- イベントや行事
- ネタ
きちんと分類していくともう少し細分化されますが、大体これくらいの感じで最初は大丈夫です。
トレンドものは、その時に流行っている話題を取り上げて、それをスタンプデザインに活かしたモノになります。
スタンダードは、基本的な挨拶や感情表現などの使いやすい言葉や文章を用いた内容です。
季節もの、イベントや行事系のスタンプ構成は、生み出されたキャラクターのシリーズ化に役立ちます。
ネタものは、私は発想が得意ではないのですが、STOREには秀逸な表現のスタンプがたくさんあります。
長く人気のあるネタものスタンプを探すには、STOREの検索設定で週間ランキング、月間ランキングなどで調べることができます。
スタンプまとめサイトでも、それ以上に長く親しまれているスタンプのトレンドをみることができるので、いろいろ調べてみると面白いです。
2)LINEスタンプのタイトルを決める
大まかなテーマが決まったら、ここでLINEスタンプのタイトルを仮でいいので決めておきましょう。
ここで決めたLINEスタンプ名を基本にコマ出しをしていきます。
海外販売までを考えている場合は、この時点で、スタンプのデザインに言葉を付けるか、ジェスチャーだけにするか決めてしまってもいいと考えています。
翻訳とその文字入れ作業は結構な労力になるので、最初のうちはなるべく気軽に進めていける様にシンプルにしていきましょう。
また、LINEスタンプはデフォルトが「英語」でのタイトル表記になります。
海外向けに販売する時に、海外で人気かつ、日本語での名詞がそのまま英語での単語になっているものが多くあります。
- 着物(kimono)
- 漫画(manga)
- 可愛い(Kawaii)
- 寿司(sushi)
- 忍者(ninja)
- 歌舞伎(kabuki)
- オタク(otaku)
- もったいない(mottainai)
などです。上手くコンセプトに合わせてデザインできれば世界中でヒットするかもしれないですね。
3)ポーズやジェスチャーを決めていく
この段階に来たら、何個か基本になるポーズやジェスチャーを書き出してみて、本格的に作る前の要素確認をしておきます。
海外も視野に入れた販売を考えている場合は、特に「ジェスチャー」には気をつけてください。
日本の文化と海外の文化はかなり違います。
国ごとでも様々な解釈があるので、きちんと調べておきましょう。
(例えば、マルとバツの意味や文化は、一部の地域を除いて通じません)
「国 ジェスチャー 違い」と検索するとたくさんの情報がすでにまとめられています。
海外むけLINEスタンプについての記事はこちらになります。
4)言葉、セリフなどを決めていく
本格的にデザインをしていく前に、言葉やセリフをあらかた書き出しておきます。
全てのコマにセリフをつけていく必要はありません。セリフの一例を書いておきます。
- ありがとう
- どういたしまして
- ごめんなさい
- いいよ
- だめ
- おはよう
- こんにちは
- こんばんは
- おつかれさま
- またね
など、日常で使用する言葉を書き出していけばあっという間に最大40コマに必要なコマ出しが完了します。
絵文字から始めてみる
もし、キャラクターの全体像を細かく設定して描いていくのが難しいと感じた場合は、LINEスタンプのラインナップになる「絵文字」から初めて見ましょう。
「顔」をメインにした絵文字から始める
絵文字はキャラクターの顔だけでもLINE絵文字として成立します。
最初はキャラクターの顔だけをデザインしてみて、色々な表情を付けてあげる方法もあります。
絵文字キャラクターを横展開していく
絵文字から始めてキャラクターができたら、横展開でいくつも制作していきましょう。
例えば、先ほどの絵文字の制作事例で紹介したネコのキャラクターでしたら、柄を変えたりすれば数十種類の絵文字ラインナップを作ることができます。
これは「柄」でもいいですし「種類」でもいいです。人物キャラクターだったら、「季節」や「利用シーン」、「服装」などのいろんなバリエーションが考えられます。
LINE絵文字の作り方
LINE絵文字の作り方についてはこちらの記事で紹介していますので、参考になれば幸いです。
まとめ
ここまでのステップで、あなたの生まれたキャラクターがだいぶ具体的になりました。
次のステップでは、具体的に各コマの下書きを進めていき、仕上げからLINEクリエイターズマーケットへの登録作業になっていきます。
こちらの記事で大まかなLINEスタンプ制作の流れを定期的に更新しています。
LINEスタンプに関する様々な情報をまとめた記事もあります。
こちらも合わせて読んでいただければ幸いです。