シン・レンタルサーバーは、基本的にX SERVER(エックスサーバー)と同じUIのコントロールパネルを採用しています。
エックスサーバーは2004年のサービス開始から今日に至り、使いやすく直感的に操作できるコントロールパネルを採用してきました。
シン・レンタルサーバーでも全く同じコントロールパネルが採用されているのは、かなり嬉しいポイントと言えます。
この記事では、シン・レンタルサーバーの操作方法や、コントロールパネルの見方について詳しく解説します。
シン・レンタルサーバーとは?

シン・レンタルサーバーは、2021年 5月にリリースされた、エックスサーバー株式会社の最新レンタルサーバーです。
現在はグループ会社のシンクラウド株式会社が運営しているレンタルサーバーサービスです。
これまでのエックスサーバーにプラスして、高速化技術KUSANAGI(くさなぎ)など、最新技術を多数搭載しています。
ただし高性能に進化しても、エックスサーバーの使いやすさは、そのままに継承されています。
他社と比較しても「直感的に使えるので良い」と評価の高いコントロールパネルを引き続き採用しているので、Webサイト運営が初めての方でも安心して操作できます。
シン・レンタルサーバーのコントロールパネルを確認
シン・レンタルサーバーのコントロールパネルを紹介します。
コントロールパネル内の項目は14種類に分類できます。

1〜14の機能について、使い方や役割を説明します。
1.アカウントデータ
アカウントデータは、シン・レンタルサーバーを使う上で最も重要な項目の一つです。

IDやサーバーの番号、利用中のプラン、ディスクの使用量や空き容量などが表示されます。
アカウントデータの内容をまとめてみました。
1.サーバーID | サーバー申し込み時に決定したID |
2.サーバー番号 | 利用しているサーバーの番号 |
3.利用中のプラン | 契約中のプラン【ベーシック / スタンダード / プレミアム / ビジネス 】のいずれか |
4.ディスクの使用量 | 現在使用しているディスクの使用量 |
5.空き容量 | 現在使用しているディスクの空き容量 |
6.総ファイル数 | 現在使用しているファイルの総数 |
7.ドメイン | 現在使用している独自ドメインの数 |
8.サブドメイン | 現在使用しているサブドメインの数 |
9.メールアカウント | 現在使用しているメールアカウントの数 |
10.FTPアカウント | 現在使用しているFTPアカウントの数 |
11.MySQL | 現在使用しているMySQLの数 |
アカウントデータの数値は、シン・レンタルサーバーの使用状況に応じて変化する部分です。
2.設定対象ドメインデータ
設定対象ドメインデータは、どのドメイン(WEBサイト)に設定をするのか選択し、サーバーパネルの各機能を設定する項目です。

設定対象ドメインデータには、以下の情報が記載されています。
1.サブドメイン |
シン・レンタルサーバーで、設定対象のドメイン数 |
2.メールアカウント |
シン・レンタルサーバーで、設定対象のメールアカウント数 |
3.FTPアカウント |
シン・レンタルサーバーで、設定対象のFTPアカウント数 |
この部分もアカウントデータ同様に、シン・レンタルサーバーの設定状況に応じて変化します。
3.設定対象ドメイン
設定対象ドメインは、シン・レンタルサーバーで取得・設定した独自ドメインの一覧が表示されます。
ここで設定するドメインを選択し、コントロールパネルにて各種設定を行います。

4.アカウント
アカウントの項目では、シン・レンタルサーバーのログインやサーバー、バックアップなどに関する設定が行えます。

アカウントには、次の情報が表示されています。
ここからは、各機能の内容を紹介します。
アカウント|Accountの詳細 |
---|
1.パスワード変更 |
ログインに使用する「サーバーパスワード」の変更 |
2.サーバー情報 |
CPU情報、各プログラム、perlモジュール、コマンドパスなどの確認画面 |
3.バックアップ |
各種フォルダのバックアップ |
4.Cron設定 |
指定コマンドを動作させるCronの設定画面です。 |
5.SSH設定 |
SSHのON / OFF切り替え、接続用の公開鍵認証用鍵ペアの生成と公開鍵の登録 |
6.二段階認証設定 |
ワンタイムパスワードを使った、二段階のログイン設定 |
5.ホームページ
ホームページの項目では、ホームページへのアクセス制限やエラーページの設定、.htaccess編集、転送などの各種設定が行えます。

各設定の詳細をまとめてみました。
アクセス制限 | フォルダにパスワード認証(BASIC認証)を設定 |
エラーページ設定 | エラーページ(404エラーなど)の設定 |
MIME設定 | MIME(拡張子とファイルの種類を関連づける)の設定 |
.htaccess編集 | Webサーバーの挙動を決定する.htaccessの設定 |
サイト転送設定 | 指定アドレスを別のサイトに転送する設定 |
アクセス拒否設定 | 特定のIPアドレスのアクセスを拒否する設定 |
Webフォント設定 | 使用するWEBフォントの設定 |
ads.txt | サイトのなりすましによる広告収入減などを防ぐads.txt(アズテキスト)の設定 |
6.WordPress
WordPressの項目では、シン・レンタルサーバーにWordPressをインストールしたり、他のレンタルサーバーからWordPressを移管する設定、WordPressのセキュリティを高める設定が行えます。

WordPressで設定できる内容をまとめてみました。
WordPress簡単インストール |
WordPressを、ワンクリックでインストールする機能 |
WordPress簡単インストール |
他のサーバーで使用していたWordPressの移管 |
WordPressセキュリティ設定 |
WordPressの不正アクセス、セキュリティ強化の設定 |
シン・レンタルサーバーは、ブログ(WordPress)に最適化されたレンタルサーバーなので、ワンクリックでWordPressが設定できるメリットがあります。
以下の記事では、WordPressの設定方法について、より詳しく解説しています。
7.メール
メールの項目では、サーバーで使用しているメールアカウントの設定、メールの振り分けや自動応答の設定、アクセス制限やメールの振り分け、その他メールマガジンの発行や管理が行えます。

各設定の詳細をまとめてみました。
メールアカウント設定 |
メールアカウントの作成、転送設定 |
迷惑メール設定 |
迷惑メール対策ソフトウェア SpamAssassin (スパムアサシン)の設定 |
自動応答設定 |
定型メールを送信者へ自動返送する機能 |
SMTP認証の国外アクセス制限設定 |
国外からの不正なメール送信を制限する機能 |
メールの振り分け |
メールのフィルタリング、特定のアドレスへメールを転送 |
メーリングリスト・メールマガジン |
メーリングリスト、メールマガジンの作成や運用管理 |
メーリングリスト、メールマガジンの発行は、集客やPRなど、個人での活動はもちろん、ビジネスシーンでも役立ちます。
8.FTP
FTPとは、「File Transfer Protocol」の略で、ファイル転送の通信規格です。

FTPの各項目について、内容をまとめてみました。
サブFTPアカウント設定 |
特定のフォルダにアクセスできるFTPアカウントの作成 |
FTP制限設定 |
FTP接続を許可するIPアドレスの追加 |
ただし、無料のお試し期間中はサブFTPアカウントの設定はできません。
シン・レンタルサーバーのコースを決定し、本契約後に設定を行ってください。
9.データベース
データベースの項目では、MySQL、phpMyAdminの設定を行います。

MySQLとは、大容量のデータに対しても高速で動作する「データベース管理システム」の名称です。
MySQL を使用することで、大規模アクセス集中時にも安定した状態で運用・管理が行えます。
phpMyAdminは、MySQLサーバをブラウザで管理するためのツールで、PHPに実装されています。
MySQL設定 |
MySQL(オープンソースのデータベースシステム)に関する設定 |
MySQLバックアップ |
MySQLのバックアップ機能 |
MySQL復元 |
自動バックアップから、MySQLを復元する機能 |
phpMyAdmin |
phpMyAdminを使用したデータベースの編集 |
10.PHP
PHPは、WEB開発で使用されるスクリプト言語です。
PHPを実行するには、PHPがインストールされたサーバーが必要なため、本項でPHPの設定を行います。

PHPの設定項目をまとめてみました。
PHP Ver.切替 |
PHP(サーバーサイドのスクリプト言語)のバージョン切替 |
php.ini設定 |
各ドメインのphp.iniインストールと編集 |
PHPのより詳しい解説は、シン・レンタルサーバーの登録後、コントロールパネルの上段にある『マニュアル』でも確認できます。
シン・レンタルサーバー|公式サイト
11.ドメイン
ドメインの項目では、シン・レンタルサーバーで使用する独自ドメイン、ドメイン設定に必要なレコード、SSL(HTTPS)の設定などが行えます。

以下ドメインの設定項目をまとめてみました。
ドメイン設定 |
サーバーに独自ドメインを設定する項目 |
サブドメイン設定 |
好きな文字列でサブドメインを作成する項目 |
DNSレコード設定 |
DNSレコード(ゾーンファイルの内容)の編集 |
SSL設定 |
無料独自SSLの設定、SSLの設定状況の確認 |
動作確認URL |
ネームサーバー変更前の動作確認URLの発行 |
コントロールパネル「独自ドメイン」は、シン・レンタルサーバーの契約時にもらえるドメイン、契約後のドメインにも必要な項目です。
またセキュリティ設定に、SSL(HTTPS)化は欠かせません。本項でブログやWEBサイトの基本設定を済ませておきましょう。
12.アクセス解析
アクセス解析の項目では、運用中のブログやWEBサイトのアクセス状況、エラーなどの状況が確認できます。

以下「アクセス解析」の設定内容をまとめてみました。
アクセス解析 |
ドメインやサブドメイン単位でアクセス状況を確認 |
ログファイル |
ドメインやサブドメイン単位で、アクセスログ・エラーログをダウンロード |
WEBサイトやブログの分析に、アクセス解析を活用しましょう。
13.高速化
高速化の項目では、シン・レンタルサーバーで使用するWEBサイトの高速化や安定化や、サイト速度に関わるキャッシュの設定が行えます。

「高速化」の設定内容は、次の通りです。
Xアクセラレータ |
WEBサイトをより速く、安定させるための機能 |
サーバーキャッシュ設定 |
サイトのデータをキャッシュし、サイト表示を高速化する機能 |
ブラウザキャッシュ設定 |
ブラウザのキャッシュデータで、表示速度の向上とデータ転送量の削減を実行 |
シン・レンタルサーバーの特徴である、高速化技術KUSANAGIが活きるよう、本項の設定を忘れないようにしましょう。
14.セキュリティ
セキュリティの項目では、「WAF」の設定が行えます。
WAFとは、Web Application Firewallの略で、脆弱性を突いた攻撃から、WEBアプリケーションを保護するセキュリティ対策機能のことです。

KUSANAGIのコントロールパネルは?
シン・レンタルサーバーには、高速化技術KUSANAGIが搭載されていますが、コントロールパネルでKUSANAGIの初期設定や、個別に設定する項目はありません。
目に見えない部分ではありますが、シン・レンタルサーバーは、エックスサーバーをベースに高速化技術KUSANAGIが初期段階で搭載されています。
このため高速化技術KUSANAGIを体感するには、実際にシン・レンタルサーバーでブログを作成し、スピードテストを実施するのが一番です。
シン・レンタルサーバーの操作方法

シン・レンタルサーバーの操作方法ですが、まずログインをしてコントロールパネルを開きます。
次に設定したいドメインを選び、設定をする流れです。
ログイン > 設定したいドメインを選択 > 設定
コントロールパネルの見方は、前項で紹介しました。
変更したい項目を選んで、必要な設定を行ってください。
シン・レンタルサーバーの独自ドメイン
シン・レンタルサーバーのコントロールパネル(正式名:サーバーパネル)では、取得した「独自ドメイン」が設定できます。
シン・レンタルサーバーの契約時にもらえる独自ドメインはもちろん、シン・レンタルサーバーの特典ドメイン(1年間無料)や、エックスドメインで購入したドメイン、他社で取得した独自ドメインも使用できます。
独自ドメインの設定方法は、以下の記事にて詳しく解説しています。
シン・レンタルサーバーSSLの設定方法
シン・レンタルサーバーは、無料で独自SSLが設定できます。
なお 契約と同時に「WordPressクイックスタート」を申し込んでおけば、すでにSSL設定された状態で独自ドメインやWordPressが提供されます。
「WordPressクイックスタート」を申し込んだ方は、契約後コントロールパネル(サーバーパネル)を開くと、すでにSSL設定されたブログの編集や投稿が行えます。
またコントロールパネルからも、独自SSLが設定できます。
コントロールパネルを開き、ホームページの項目(下の画像を参照)にある「独自SSL」をクリックしてください。

ドメインの選択画面が開いたら、独自SSL設定したいドメインを選択します(青い文字「選択する」をクリック)。

上の画像の赤枠で囲った部分で、0ではなく1になっている独自ドメインは、SSL設定が済んでいます。
また、0のままのドメインは、独自SSLが設定できていないことを示しています。
シン・レンタルサーバーの操作でよくある質問
シン・レンタルサーバーの操作で、よくある質問をまとめてみました。
使いやすいシン・レンタルサーバーのコントロールパネル

今回紹介したように、シン・レンタルサーバーは『サーバーパネル』と呼ばれるコントロールパネルがあり、サーバーやWordPress、独自ドメイン、SSL設定や高速化まで、すべての操作が一括管理できる優れものです。
またサーバーパネルからは、ユーザーアカウント、ファイルマネージャー、WEBメールなども管理できるので便利です。
さらにシン・レンタルサーバーは『サーバーパネル』は、ブラウザ上からログインできるので、パソコンだけで無く、スマートフォンからもアクセスできるのはうれしいですね。
ぜひ、WEBサイトやブログの運用管理で活用してみましょう。
シン・レンタルサーバー|公式サイト
また、ユニコブログでは、シン・レンタルサーバー以外のサーバーも数多く使用しており、その中から、各レンタルサーバーを比較してオススメできるブログ記事を書いています。
こちらの記事も参考になれば幸いです。