就活とブログ運営という2つの単語は、一見すると関係が無いように感じますが、ブログ運営というWebサイトの運営スキルは、円滑に就活を進められる可能性も秘めています。
目指している業界や、業務内容によっては、そのままブログ運営で身に付くスキルは仕事に役立ちます。
今回、筆者自身も採用担当として色々な方と話をしてきた中での経験も踏まえて解説していきます。
本記事は、下記条件において特に役立つと考えています。
- 創業年数が長くて数十人規模の企業
- 組織図はあるが実際のところ部署外の仕事もやったりしている企業
- IT系に繋がる業務が一色単になっている企業
大きな企業では、受け持つ業務やプロジェクトが細かく業務単位で切り分けられて、ちゃんと分業化できている会社が多いですが、日本の99.5%以上を占める中小企業[1]では、上記の3つに当てはまる企業は多いというのが現実です。
とはいえ、このような規模の会社の場合、下記の3つの特徴もよく見かけます。
- Webサイトやイベントサイトのページ制作が社内で作れない
- メールアドレスを新しく発行するなどの簡単な社内システム業務が属人的
- Webマーケティングによる売上の上げ方が分からない
本記事で解説するような規模の会社は、業務環境が悪いとかそういうことではなく、しっかりとした事業で業績が良いところも多いので、そこで頼られるための就活ノウハウとポジションを確立するための大事な手段として捉えてもらえれば幸いです。
就活でブログを運営するメリット
これは、「就活」をしている時の経験をブログ記事にするということではありません。
就活で面談などの時に、ブログを運営しているという事を知ってもらえれば、関連するスキルとして
- Webサイトの制作ができる
- Webサイトコンテンツを制作できる(ブログ記事等)
- Webサーバーの各種設定ができる
という、主に3つのスキルを習得していると証明するために、Webメディアを所有して運営することはメリットがあるということになります。
WebメディアやSNSアカウントで持っている情報発信力
昨今は、副業などで収益化をしていなくても、自分が得た経験や知識で情報発信をしている方が増えています。
また、その情報発信力が持つ力を理解している企業では、ある程度の運用歴やサイトの規模、SNSアカウントの発信力を持っている人材獲得に注力しています。
ユーザーの可処分時間[2]に行われる行動に中には、Webブラウザで情報を得たりコンテンツを消費します。
さらに、SNSでパーソナライズされたタイムラインやおすすめのフィードやタイムラインで過ごす時間は、今でも増加傾向[3]にあります。
このような状況の中、ユーザーの目に触れる時間をどうすれば増やせるのか学んでいる人材は、企業にとって重要な人材になります。
就活をしているブログ運営者自身のパーソナルブランド
ブログ運営をしていると、ブログサイトの運営者自身が認知されていてブランドを持つことも可能です。
運営しているブログサイトのテーマや内容と、就活で出会った企業との関連性が高ければ、就活を成功させる可能性も高まるといえます。
他部署と協力体制を連携させやすい
ブログ運営で身につけたスキルは、会社が小規模であればあるほど、他部署との連携が密になり、頼られることも多くなります。
多くの中小企業では、色々とWeb・ITでやってみたいことはあっても、そのやり方がわからないところがスゴく多いです。
そんな中、ブログ運営の知識を活用して社内での企画や事業立ち上げの下地作りやWeb向けの広報などについて連携がとれると、社内で堅牢な確立したポジションがとりやすくなります。
就活を意識した場合はどのようなテーマのブログを運営すれば良いのか?
就活に活用できるブログ運営をするには、少しだけ工夫が必要です。
- WordPressなどの複数人数で扱えるCMSを利用する
- 専門性のある特化ブログであると有利
- 就活で目指す業界によって収益化の有無を検討する
上記3つの工夫が必要になります。
WordPressなどの複数人数で扱えるCMSを利用する
これは結構重要です。
ゴリゴリと様々なWeb言語のコーディングやプログラミングができることもスゴく大事なのですが、より重要なのが、「1人だけの属人性を排除する仕組み」で独占性に隙間を空けておくことです。
また、実際に就活を成功させて業務を始めた時に、1つのCMSに対して複数人数で運用することは普通にあります。
そのためには、特にWordPressなどのCMSが持つ基本的な機能を使いこなせていることが重要になります。
また、自分が社内に導入したCMSを複数人数で運用できるようにすることもあるので、その時のやり方を把握しておく必要があります。
関連記事:WordPressとは?Webサイト制作に便利なCMSを初心者向けに分かりやすく解説
例えば、筆者の場合
の3つのCMSを扱っていました。
WordPressは、情報サイトやWebアプリのフロントページを担い、EC-CuBEやShopifyではECサイトを構築していました。
筆者の場合、企業向けWebサイトの制作やブログサイトでは、ほぼ100%でWordPressを利用しています。
専門性のある特化ブログであると有利
絶対と言うことではないのですが、できれば、何か専門性を持った特化ブログなどを運用できているとベストです。
趣味でも良いです。
実際に、筆者がブログサポートをしていた方の息子さんの事例では、自作PCというテーマでずっとブログサイトと自作PCのシュミレーターツールなどを運用していました。
結果的に、PCメーカーではないのですが、多くのパーツを扱う企業のIT事業部に就職されました。
就活で目指す業界によって収益化の有無を検討する
ここが少し難しいところで、ブログサイトを運営していると、サイトアクセスが増えてくるとどうしても収益化したくなってきたりします。
実際、事業の売上主体がクリック報酬型広告やアフィリエイト広告からの売上だけで上場している企業もあるので、何も後ろめたいことはないのですが、業界や採用担当の人によって偏見を持ったりしている人もいます。
なので、一旦は、就活目的ということであれば、広告収入については我慢しておくのが良いかも知れません。
とは言え、すごく人気のブログサイトになれば、いつでも収益化が出来るので、タイミングによっては面談時、または就職した後に、相談のうえでブログサイトを収益化をすることも可能なので、この辺りはタイミングをよく計りましょう。
就活の時にブログ運営で習得しておきたいスキル
現実の問題として、ブログ運営をしていても、意識的にWebサイトやブログサイトの運用スキルについて関心を持って学びを進めないと、ブログサイトは運用できるけど、「ブログ記事を投稿するくらいしかできません。」みたいなことになってしまいます。
なので最低でも、とっかかりとして下記の事にチャレンジしてみて、そこからさらに知見を広めていくと良いと考えています。
前提として、日本でのCMS利用率としてシェアが高いWordPressを扱うことを前提に書いていきます。
- 新しくレンタルサーバーを用意する方法
- 専用のメールアドレスを作成する方法
- WordPressのテーマを設定する方法
- カラムとは?Webサイトの構成で重要なカラム数について分かりやすく解説
- サイトジャンルで扱う「キーワード」のボリューム把握や選定方法
- 情報サイトコンテンツやブログ記事の書き方
- サブドメインとサブディレクトリの違いを分かりやすく解説
- 【保存版】会社の売上を上げるためにはASPのアフィリエイト広告主になるのが近道
IT・Web業界でなければ、上記あたりの内容が分かっていれば、それだけでも重宝される人材になります。
また、筆者が会社員だったときは、東京都大田区の中小企業と関わりが多かったので、特に、売上に直結する上記の「【保存版】会社の売上を上げるためにはASPのアフィリエイト広告主になるのが近道」の方法で、相手企業の会社製品やサービスを広げるのにかなり役に立ちました。
就活で活用されたブログ運用は次の転職時にも活用できる
今回のように、就活時に活用されたブログ運用は、ほとんどの場合、就職に成功した後も運用が続けられます。
長い期間をかけて運営されたブログサイトは、職場で何か起きたときにも力を発揮してくれます。
筆者の、このユニコブログ®は、絶対に「会社だけの収入に依存してはいけない」と言うことをテーマにしているブログなので、基本的には会社員として働いている間も、ブログ運営を続けることを薦めています。
万が一に備えて、いつでも収益化できるブログサイトなどのWebメディアを持っている安心感は絶大です。
職場も安泰で、ブログ運営で得た収益も安定してれば最高なのですが、経験上、中々そうはいかない場合が多いです。
なので、就活でブログ運営はスゴく役に立ちますし、また、何かあったときの次のアクションをする時にも役立つのがブログ運営です。
是非、自分自身でコントロール出来るWebメディアを所有しながら暮らしていけるようにしてみてください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
就活とブログ運営に関する注釈
- 日本を支える中小企業|独立行政法人 中小企業基盤整備機構 ↩︎
- ユーザーが自由に使うことができる自由な時間のことを指します。 ↩︎
- 令和3年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書|令和4年8月
総務省情報通信政策研究所 ↩︎