WordPressを利用する際には、Webサーバーを利用する必要があるのですが、Webサーバーと一口にいっても、無料のレンタルサーバーから有料のレンタルサーバーまで、その種類や料金はバリエーションが広くあります。
実際にサイト運営に必要なれンンタルサーバーを選ぶ際には、利用できる共用サーバー等のパフォーマンスやセキュリティ、有料の場合は料金なども比較することが重要です。
サイト運営が初めての方や、予算がシビアに限られている方にとっては、無料のレンタルサーバーを選ぶことも選択肢の1つとなります。
無料のレンタルサーバーは有料レンタルサーバーに比べると、機能やスペックに制限があったりすることが多いので、有料のレンタルサーバーよりサービス内容をシビアに確認するひつようがあります。
とはいえ、無料レンタルサーバーでも有効に使うことは可能です。
無料のレンタルサーバーを選ぶ際に重視すべきポイントは3つあります。
- ディスク容量やトラフィック制限に注意する
- サポート範囲を確認する
- セキュリティ対策がされているか確認する
次の章から、それぞれの内容について更に詳しく解説します。
無料レンタルサーバーを選ぶ際に重視すべき3つのポイント
さきほど、注意点のポイントとしてあげた3つのポイントについて解説していきます。
ディスク容量やトラフィック制限に注意する
無料のレンタルサーバーは、それほどディスク容量が大きくなく、大量のトラフィックに対する処理能力にも制限が設けられている場合が多いです。
このため、使い始めてみて「すぐに使えなくなった」「スペックが低すぎる…」といった嘆きも多く上がっています。
とはいえ、このあたりは無料のレンタルサーバーを使う目的を、あくまでもテスト的なモノや練習用にするなどの目的であれば、それほど深刻ではありません。
それでも、実際に自分が作成したWebサイトやブログのコンテンツが増えるにつれて、ディスク容量やトラフィックが限られたサーバーではサイトの表示が満足できるものではなくなる可能性が高まってきます。
そのため、都度、無料のレンタルサーバーを利用する時には、自分が必要とするディスク容量やトラフィックの量を予め要諦で確認し、制限の範囲内でサーバーを選ぶことが重要になってきます。
サポート範囲を確認する
無料のレンタルサーバーには、例えば、初めてWebサイトを運営するときなどのサポート内容に関して、サポート自体を行っていないところや、十分なサポート内容を用意しているところがそれほど多くありません。
中には、無料でもメールサポートに対応しているサービスもありますが、無料の場合は、有料のレンタルサーバーによくある電話サポートや、チャットサポートを受けるのは難しいことが多いでしょう。
実際、Webサイトを長く運用していると、Webサイトを運営している環境によって、サーバーに関連した不具合が起こる可能性はどうしても残っていて、トラブルが発生した場合には、自己解決で対応するには難しいことが多いです。
そのため、サーバー提供会社のサポート対応の質や時間帯についても確認し、安心して利用できるかどうかを事前に確認するようにしてください。
セキュリティ対策がされているか確認する
無料のレンタルサーバーは、セキュリティ対策が十分にされていない場合があります。
セキュリティ対策が不十分だと、読者やユーザーは安心してサイトに訪問できません。
このため、自分が作成するWebサイトやブログのセキュリティ対策をしっかりと行い、情報漏洩や不正アクセスなどのリスクを最小限に抑えることが重要になります。
たとえば、無料のレンタルサーバーだと、無料で利用できるSSL証明書が使えなかったりします。
関連記事:無料のレンタルサーバーおすすめ3選をWordPressの対応比較と合わせて解説
無料レンタルサーバーを利用する際に押さえておくべきバックアップ体制やセキュリティ対策
WordPressに限らず、WEBサイトやブログを運用する場合、現在では、特にセキュリティに関する対策が必要です。
実際に、Webサイト運営となるとGoogleからの検索流入などを期待する運営者が多いと考えるのですが、GoogleはSSLによる「https」が施されていないとランキングシステムに影響する[1]と明言しています。
レンタルサーバーもそうなのですが、残念ながら無料のコースやプランの場合、適切なセキュリティ対策がされていないことがあります。
そのため、以下のポイントに注意してレンタルサーバーを選ぶ必要があります。
- SSL対応の有無
- バックアップの有無
- 不正アクセス対策の有無
それぞれの内容を順に解説していきます。
SSL対応の有無
SSLとは、Webサイトとユーザーが利用するブラウザの間でデータの暗号化を行うことで、通信内容を保護する仕組みのことを指します。
無料レンタルサーバーを利用する場合、SSL対応がされているかどうかを確認しましょう。
SSL非対応の場合、ユーザーの個人情報や重要な情報を送信する際に、第三者に盗み見られるリスクがあるため、セキュリティの面で危険を伴います。
重要なサイトを運営する場合は、SSLがなされているかの注意が必要です。
関連記事:SSLとは?Webサイトの運営で必ず設定しておきたいセキュリティ基礎知識を分かりやすく解説
ただ、無料サーバーで無料のSSL証明書が提供されるサービスがない場合、自分で個別にSSLを用意する費用とあまり変わらない金額で、有料のレンタルサーバーを利用することもできるので、あまり無料にこだわる必要も無くなります。
毎月1,000円未満で利用できるプランは、多くのレンタルサーバー会社が用意しているので、検討して観る価値ありです。
バックアップの有無
無料レンタルサーバーを利用する場合、手戻りで万が一Webサイトのデータに問題が起きたり、データの葉損が起きた場合でも、バックアップ帰納があれば復旧が可能です。
実際にどのような理由で、いつデータに問題が起きるか分かりません。
このため、Webサイトの重要性に関係なく、トラブルを回避するにもバックアップの実施頻度や方法を確認しておく必要があります。
不正アクセス対策の有無
前述のセキュリティとも関係するのですが、無料レンタルサーバーを利用する場合、不正アクセスの被害に遭うリスクがどうしても出てきます。
そのため、サーバー側で不正アクセス対策にたいするセキュリティ機能でどのようなものが実施されているかどうかを確認してください。
また、WordPressのプラグインを利用する際にも、不正アクセス対策に配慮して、プラグインの更新がしっかりされているモノを利用するように注意しましょう。
無料のレンタルサーバーを使ってブログやWebサイトを運営する上での注意点
無料レンタルサーバーは、初心者や趣味でブログやサイトを運営する人にとって、導入のハードルも低く手軽に導入できるというメリットは有料のレンタルサーバーとさほど変わりません。
しかし、無料で提供されている分、いくつかの注意点があります。
ここでは、無料レンタルサーバーを利用する際に「押さえておきたい注意点」について解説します。
アップロードや重要な機能が使えないことも
無料レンタルサーバーを利用する際には、サーバーの運営会社によって様々な制限が課せられていることがあります。
例えば、一部の無料レンタルサーバーでは、ファイルの種類やサイズに制限があるためにアップロードできない場合があったり、最近は減ってきてはいるものの、WordPressなどのCMSに関するPHPやMySQLなどのプログラミング言語やDBに関して制約があったりする場合があります。
そのため、無料レンタルサーバーを利用する場合には、自分が利用したい言語や機能がサポートされているかどうかを確認することが重要です。
運用会社及び運営者の経営状況や信頼性を調べることが必要
また、無料レンタルサーバーを利用する際には、運営会社の信頼性や安全性にも注意する必要があります。
無料でレンタルサーバーを提供するために、サーバー利用者のWebサイトに、レンタルサーバーサービス会社の広告が挿入されたり、有料プランへ移行する前のお試しとして提供されているなど、それぞれが何か意味を持って運営されています。
この場合、他にどのような収益手段で運営をしているのか、運営会社の情報をよく調べて、利用してすぐにサービス閉鎖になったなんてことがないようにしましょう。
アクセス制限が起きて不便になることも
さらに、無料レンタルサーバーを利用する際には、アクセス制限にも注意する必要があります。
一部の無料レンタルサーバーでは、一定時間内にアクセスした回数やファイルのダウンロード回数などに制限がかけられていることがあります。
このため、人気のあるコンテンツを掲載するほどまで成長した場合、アクセス制限等によるサイトの表示速度の低下を避けるため、有料レンタルサーバーを利用することをおすすめしています。
特に、同時接続数についてはアクセス制限の懸念が考えられます。
Webサイトやブログのテーマ、ジャンルによっては、毎月のアクセス数だけでなく、一瞬の同時接続数に対する耐久性も関わってきます。
以上のように、無料レンタルサーバーを利用する際には、自分が利用したい機能がサポートされているかどうかや、運営会社の信頼性や安全性、アクセス制限などにも注意する必要があります。
無料のレンタルサーバーは有料レンタルサーバーと比較してデメリットにおけるリスクが高いこともあるため、自分の目的や運用方法に応じて慎重に選択するようにしましょう。
なお、有料レンタルサーバーについては、以下の記事にて詳しく解説しています。
関連記事:初心者向けに最適化されたレンタルサーバーでブログ運営を始める方法
有料レンタルサーバーと無料レンタルサーバーの違いとは
有料レンタルサーバーと無料レンタルサーバーには「明確な違い」があります。
それぞれの違いを分かりやすく解説していきます。
有料レンタルサーバーの特徴
まず、有料レンタルサーバーは一般的に無料のものよりも高速で信頼性が高く、より多くの機能やサポートが提供されています。
また有料レンタルサーバーは、大きなサイトやビジネスにとって必要な高速で安定したホスティングを提供することができますし、多くの場合、プライバシーやセキュリティに関する保証も提供されています。
最近はSSLも無料で利用できて、独自ドメインについても、レンタルサーバーを利用している間は更新費用が掛からない特典を用意してくれているレンタルサーバー会社もあります。
- ConoHa WING
- お名前.com
- エックスサーバー
無料レンタルサーバーの特徴
一方、無料レンタルサーバーは、無料で使用できるため、予算の制限がある場合や、サイトの設定が初めての場合で、練習などで使ってみたいときや、テスト環境を構築したいときなどに、魅力的な選択肢となるでしょう。
ただし、無料レンタルサーバーは使える機能に制限があったり、広告表示が付くなどの煩わしさもあります。
また、データセキュリティに関して十分な保証がない場合もあり注意が必要です。
有料レンタルサーバーは、サイトの成長に合わせてプランをアップグレードできる場合があります。
一方、無料レンタルサーバーは、プランのアップグレードができない場合があります。
また、無料レンタルサーバーは何かと利用制限が設けられていることから、大きなトラフィックやファイルストレージを必要とするWebサイトには適していません。
有料レンタルサーバーと無料レンタルサーバーのどちらが適切かは、サイトの目的や規模によって異なります。
大規模なビジネスサイトや高トラフィックなサイトには、有料レンタルサーバーが適していると言えます。
とは言え、今は有料のレンタルサーバーでも、搭載しているスペックに対して十分に安くなっていると考えても良いと考えています。
独自ドメインも無料で付く時代なので、テスト用と本番用でドメインを用意して、1つのコントロールパネル内で使い方を覚えてスキルアップをしていくのも良いと考えています。
総合的にみると有料レンタルサーバーを選ぶほうが得だと言える
総合的に考えると、有料レンタルサーバーは高速で安定したホスティングを提供し、プライバシーやセキュリティに関する保証を提供するなど「安心感・安全性の高さ」が魅力となっています。
長期的に見ても、無料レンタルサーバーではなく、有料レンタルサーバーの方が総合的な部分で「より多くのメリット」や使いやすさを感じることができると考えます。
関連記事:無料レンタルサーバーとは?無料と有料サーバーの違いを徹底比較
有料レンタルサーバーに切り替えるタイミングとそのメリット
無料のレンタルサーバーを利用すると、レンタルサーバーのコントロールパネルがどのように動作するのか、サーバーを実際にどうやってコントロールするのか?操作性などの「試用」をすることができます。
初期費用を抑えるために無料レンタルサーバーを使い始める人もいますが、機能に制限があるため、実際には非常に早い段階で、有料レンタルサーバーへの切り替えが必要になってくると考えるので、最初から有料のレンタルサーバーを利用してしまうのも1つの選択肢です。
トラフィック増加で切り替えたい
有料レンタルサーバーに切り替えるタイミングですが、多くの場合トラフィック量が増えたタイミングで切り替える方は多いです。
短い時間でトラフィック量が一気に増えると、極端なWebサイトのパフォーマンス低下が起こってしまい、SEOにおいても不利な状況に陥ることがあります。
無料レンタルサーバーは多くの場合、トラフィックの少ないWebサイト向けに最適化されており、アクセス数が増えた場合にはパフォーマンスが低下する傾向が高く、注意する必要があります。
この場合、結果的に有料レンタルサーバーに切り替えることになるのですが、サイトの高速化やスムーズな運用が可能になれば、副産物としてWebサイトの成長にも良い結果が生まれやすいというのが事実です。
容量が足りない時に切り替える
このほか、無料レンタルサーバーの容量や機能が不十分となった場合にも、有料レンタルサーバーへの切り替え時期と言えます。
無料レンタルサーバーには容量や機能に大きく制限があるため、サイトの成長や機能拡張に伴い、必要な容量や機能が増えてきたときに対応しきれなくなってしまう時があります。
この場合、有料レンタルサーバーに切り替えることで、必要な容量や機能を確保し、成長したサイト運営に対応させることができます。
また、有料レンタルサーバーは無料レンタルサーバーに比べ、厳重で色々なセキュリティ対策が行われており、安全にサイトを運用することが可能になっています。
有料レンタルサーバーに切り替えることで、無料よりもコ多少なりコストがかかることになりますが、パフォーマンスや機能面、セキュリティ面を考えると、そのメリットは差額の費用や金額を上回るメリットが得られるかも知れません。
コストパフォーマンスの高いレンタルサーバーを選ぶ
とはいえ、有料レンタルサーバーにもさまざまなサービスやプランがあるため、切り替えを検討する際には、適切なプランの選択やコストパフォーマンスの見極めが必要となります。
有料レンタルサーバーのプランですが、月々のコストは数百円程度から、将来的に月数百万PVまでを目標に考えると、毎月数千円以上になる場合もあり、予算や容量に応じて選んでいく流れとなります。
適切なサービスを見極めるためには、複数のサービスを比較しメリット・デメリットを考慮し、適切な判断を行うことが重要です。
なお、有料レンタルサーバーに切り替える場合、データ移行や設定変更などの作業が必要となります。
サービス提供会社によっては、ブログサイトやWebサイトのお引っ越しで、費用や初期費用や解約料などが発生する場合があるため、事前に確認するようにしてください。
関連記事:ブログの引っ越し方法!WordPressやサーバー移行完全ガイド
有料レンタルサーバーの選び方とおすすめサービス
有料レンタルサーバーを選ぶ際には、まず自分のサイトの性質に合ったプランを選ぶことが大切です。
例えば、トラフィック量やアクセスのピーク時のパフォーマンスを重視する場合には、高性能なサーバーを提供しているプランを選ぶ必要があります。
また、容量や機能に関しても、サイトの成長や機能拡張に合わせて必要な容量や機能が提供されているプランを選ぶことが必要です。
気をつけたいのが、レンタルサーバー会社の中には、ダウングレードを認めていないサービスがあるということです。
プランを上げることはできても、下位のプランに切り替えできないレンタルサーバー会社もあるので注意してください。
有料レンタルサーバーのおすすめサービスについては、レビューサイトや口コミサイトなどを参考にすることができますが、代表的な有料レンタルサーバーとしては、以下のようなサービスが挙げられます。
下記のレンタルサーバーは、筆者自身がどのサービスにおいても複数のレンタルサーバーをかりているところです。
①から③までは、公開しているブログサイトやWebサイト、Webアプリで利用しています。
④と⑤は、幅広いジャンルの内容に対応できるプランを用意してくれているので、検証で色々なジャンルのWebサイトを扱うときに利用しています。
このほか、ブログやWebサイトに最適化された、便利なレンタルサーバーは以下の記事にて詳しく解説しています。
関連記事:初心者向けに最適化されたレンタルサーバーでブログ運営を始める方法
有料レンタルサーバーの費用はいくらが妥当か?
レンタルサーバー会社によって、利用料金には大きな差があります。
とはいえ、どのレンタルサーバーもサーバーが搭載している内容やスペックを見る限り、もう十分すぎるくらいの性能を備えている所ばかりです。
なので、実際に利用しているレンタルサーバーはどれもお薦めできるレンタルサーバーサービスになってしまう部分が正直有ります。
例えば、月間10万PVを超えるような情報Webサイトやブログサイトは
- ConoHa WING
- エックスサーバー
- お名前.com(個人的にco.jpドメインが取得しやすかったです。)
の3つを主に運用しています。
運営するWebサイトやブログサイトのジャンルやテーマで決める
の2社が提供するレンタルサーバーサービスには、ジャンルによって、それに見合ったレンタルサーバープランも用意してくれているので、検証するジャンルによってレンタルサーバーを選んでいるという感じです。
実際のところはどのレンタルサーバーも性能がすごく高い
基本的に、レンタルサーバーを選ぶ際には、自分の目的や予算に合わせたプランを選ぶことが大切ですが、実際の所は、主要な大手レンタルサーバーサービス会社が提供するレンタルサーバーサービスは、どこもハイスペックな構成のサーバーなので、あまり公開されていない「同時接続数の目安」以外は、ほとんど利用感が変わらないというのが正直なところです。
とりあえず、サイト表示スピードはスゴく早い。
ただし、利用期間や希望する性能のプランによって費用は異なるため、複数のレンタルサーバー会社を比較し、自分に合ったサーバーを選ぶようにしましょう。
関連記事:レンタルサーバー徹底比較!WordPressおすすめサーバーを解説
最後まで読んでいただきありがとうございました。
無料のレンタルサーバーを利用する時の注意点について注釈
- ランキング シグナルとしての HTTPS|Google検索セントラル ↩︎