YouTubeでのライブ配信。
せっかくライブ配信をするなら、たくさんの人に見てもらいたいと思うのが普通のことです。
筆者の場合、ブログ記事のネタになればいいな..くらいで、思いついたようにYouTubeでのライブ配信を始めたので、当然ながらライブ配信をやり始めた時は同接0人からのスタートでした。
そんな筆者の配信を見ながら、同時期にVTuber/ストリーマーとして一緒にライブ配信を始めた創業メンバーは、YouTubeライブ配信を始める前にしっかりと前準備をしてからだったので、初期から同接は4〜5人くらいから始まりました。
まずをもって、同時接続数が0人という状態をなくすには、初見が入りにくい状況の中で少しでも一人一人に長く視聴をしてもらうことが大切です。
本記事では、同接0人脱却方法を解説していくにあたり
- 同時接続数0人状態をなくす方法
- ライブ配信初期から視聴者を得られる方法
- 実際に経験してきたYouTubeライブ配信での工夫
の3つを紹介していきます。
同時接続数0人状態をなくす方法
最初に、本記事が対象の配信テーマやジャンルは
- ものづくり配信(お料理やプラモデル、編み物、ぬいぐるみなど)
- アプリ操作系配信(ADOBE CC、Live2D、Blenderなど)
- ゲーム実況
を想定しています。
本記事の冒頭で紹介したように、ライブ配信を始めたばかりの状況だと、新規の視聴者を得るための認知度や拡散力が低いため、入れ替わり立ち替わりでの同時接続数確保を行うのは、特定ジャンル以外は、ほぼ無理な手段です。
YouTubeライブ配信開始時の対策
まずはYouTubeライブ配信を開始したときの同時接続数を増やすための施策を紹介します。
最初のうちは人気配信者をベンチマークにする
これは、YouTubeチャンネルを解説したばかりで、ライブ配信も始めたばかりの時は特に有効です。
例えば、人気配信者と同じゲーム実況や、お料理配信などができる場合、それを見る視聴者も多いということになります。
YouTubeは、嗜好を分析して視聴者に合わせたコンテンツを提供するような仕組みになっているため、人気配信者と同じコンテンツを配信で提供することができれば、ワンチャン自分のところへ来てくれる可能性も0ではなくなります。
コツとしては
- 同じコンテンツ(同じゲームやお料理、作り物)
- タイトル名や動画概要欄でメインキーワードとサブキーワードを同じにして盛り込む
- 人気配信者のライブ配信が終わる少し前くらいが狙えそうであればそうする
上記3つのイメージです。
あくまでも、配信者となる自分が
- 配信したい
- 配信できる
- 配信し続けられる
ことを軸にしていくことが重要です。
同じコンテンツ(同じゲームやお料理、作り物)
その上で、1番目の人気配信者と「同じコンテンツ」という部分ですが、これは、同じジャンルやテーマで人気配信者が多く扱っている「コンテンツの共通箇所」を見つけることが重要です。
いつくか参考例を書いていきます。
お料理配信 | お正月は「おせち」、バレンタインデーには「手作りチョコレート」。 ハロウィンには「かぼちゃスイーツ」クリスマスは「ケーキ」。 |
ゲーム実況 | 人気シリーズタイトルの発売前に今までのシリーズタイトルを実況プレイしてアーカイブする。 人気配信者がプレイしているRPGなど複数回のアーカイブが想定されるゲームタイトル。 |
アプリ操作画面配信 | 1月〜12月の季節と関連したキャラクターやアイコンデザイン制作中の配信。 ネットプリント用は写真やシールなどのデザイン制作配信。 |
のちに続く配信内容を決めていくノウハウに紐づけるために、この部分はしっかりベンチマークとなる配信者を定めて学んでおきます。
タイトル名や動画概要欄でメインキーワードとサブキーワードを同じにして盛り込む
全く同じタイトルにする必要はなくて、メインとなるキーワードとサブキーワードの二つを定めていきます。
ここでも参考例を書いていきます。
メインとサブキーワードを決める感じで、2つほどキーワードを決めてオリジナルのタイトルを作成します。
お料理配信 | 【お料理配信】お正月のおせち作りで〇〇 【おせち料理】手作り!実写でお正月 |
ゲーム実況 | 『ゲームタイトル』+「初見プレイ」+オリジナルテキスト 『ゲームタイトル』+「ボス名 or エリア名」 『ゲームタイトル』+「〇〇縛り 」 『ゲームタイトル』+「クリアするまで」 |
アプリ操作画面配信 | 1月〜12月の季節と関連したキャラクターやアイコンデザイン制作の配信。 ネットプリント用は写真やシールなどのデザイン制作配信。 サムネの作成 今日は〇〇ライブ配信 |
キーワードに関しては、ブログもYouTube動画も共通ノウハウがあるので下記の関連記事が役に立つと考えています。
ライブ配信のアーカイブを考えたときに、タイトルが重複しないように各動画のオリジナル性を重要視してください。
特に、数週間にわたって1本のゲームを実況していくような場合は
- そのゲームをプレイしていて何回目の実況動画なのか?
- ネタバレに注意しつつキャラクターやエリアなどゲームに関連した単語を入れる
- タイトル名が重ならないように「オリジナル」のタイトルテキストを入れる
ようにしていきましょう。
人気配信者のライブ配信が終わる少し前くらいが狙えそうであればそうする
ベンチマークを定め、動画の内容を決めてタイトル作りの方向性やテンプレートまでが出来たら、次は参考にしている人気配信者さんの配信時間などを把握していきます。
人気配信者さんを視聴している人達は、その人気配信者さんが配信した内容に関連したおすすめ動画が表示されやすい状況になっていることがあります。
なので、可能であれば、人気配信者さんが配信を終えそうな少し前くらいから配信を始めて、人気配信者さんの配信内容に被せられるような時間で配信できるとベストです。
ズルいように感じるかもしれませんが、『同時接続数0人から脱却』この部分を、真正面からやる場合は、経験上、この方法が良いので、自分のオリジナル配信やチャンネル作りを始めるための土台づくりとして理解してもらえれば幸いです。
ライブ配信の直前にショート動画をアップする
可能であれば、ライブ配信の前にショート動画をアップしておきます。
本記事の初回執筆時点(2025年01月08日)では、ライブ配信中にショート動画がスマホを利用している視聴者に表示されると、チャンネルアイコンに「ライブ配信中」を知らせるレイヤーがアイコンの上に乗せられます。
ライブ配信中は、アイコンをタップしてもらえると、ライブ配信中の動画へ画面遷移するので、ライブ配信中の動画に来てもらえる可能性が高まります。
内容として気をつけることとしては、「遊びに来てね」というメッセージ性を入れないことです。
宣伝のようになってしまうと、ショート動画から「チャンネル登録」や「アイコンボタン」を押してくれる可能性が低くなってしまいます。
あくまでも淡々と、ショート動画コンテンツをアップするイメージです。
可能な限り、1日1回。
ライブ配信の直前、あるいは開始直後に公開できるショート動画コンテンツを作り貯めしておいて、同時接続者数に貢献できるような仕組みづくりを企画してみましょう。
SNSへは気持ち程度にライブ配信開始の合図を投稿
SNSアカウントやライブ配信チャンネルを開設したての頃は拡散力もないし、チャンネル自体のコンテンツもないので、拡散力がない状態です。
とはいえ、SNSでは「ハッシュタグ」やキーワードをいくつか盛り込んでピンポイントで検索した人に届くように、最初は気持ち程度に投稿しておきましょう。
知り合いに視聴してもらうはヤメておく
よく、ライブ配信の同時接続数を稼ぐために、仲の良い友人や知り合いに視聴してもらう。という内容が紹介されいますが、顔出し実名(芸名)でやっている場合はありかもなのですが、匿名で活動するVTuber/ストリーマーの場合は、チャンネル開設当初の匿名性確保はすごく重要で絶対です。
どれだけ仲が良くても、特にVTuberとしてコンテンツ制作をしていくと決めている場合、チャンネル開設当初の同時接続者数が欲しい場合でも、絶対に友達、知人、知り合いに伝えないようにしましょう。
YouTubeライブ配信中の同時接続者数を維持するための対策
YouTubeライブ配信をしているときの同時視聴者数を増やしていくための施策やトークノウハウ等は数多くあります。
本記事では、トーク力や内容についての「形式化しにくいスキル」についてではなく、「形として見えて、誰でも自分だけで取り掛かれるもの」に絞って解説していきます。
サムネイル画像をクリックしてもらうことから始まる
おすすめ動画などの関連動画で表示される仕組みを整えると、自分のチャンネルや動画が表示されるようになってきます。
そして、何も自分のことを知らない視聴者が、「おすすめ動画」などの関連動画表示から1番最初に目に入るのは「動画のサムネイル画像」です。
どのようなサムネイル画像を作れば良いのかについては、ジャンルやテーマによって全然変わってきます。
とはいえ、最初からクリックされるようなサムネイルを作るのは容易ではありません。
できれば、全部自分で必要な素材を完成させるのが理想ですが、できれば、最初はプロのデザイナーにお願いして、自分のサムネイルやチャンネルのデザインテイストを整えてしまうことをオススメします。
動画のサムネイルをクリックしてもらえたら次は配信画面が目に入る
視聴者が動画のサムネイルを見て興味を持ちクリックした後に、自分が配信している動画から、視聴者の目や耳に入る最初の情報は、
- コンテンツ
- 配信画面
- 配信者の声や動作、物の音などの音声情報
の3つです。
コンテンツについては、視聴者は自分が見たいコンテンツがある程度定まった上で見にきているので、明らかに期待と違うということは少ないはずです。
次に目に入るのは配信画面です。
特に、Vtuber/ストリーマーとしてライブ配信をしている場合、配信画面がどのように彩られているか、視聴者は一瞬で印象を判断します。
アバターデザインや雰囲気など、多くの視覚情報から、自分の好みかどうかを判断するのですが、ここも難しいところで、万人に受け入れられるデザインで配信画面を彩るというのはほぼ無理な事です。
とはいえ、視聴者に必要な最小限の情報や、自分らしさを伝えるために必要なデザイン要素など、最低限のデザインで配信画面を整えておくことはしておきたいところです。
最近は、Vtuber用アバターなども、自分好みの素敵なデザインが手軽に選べるようになっています。
また、のちに紹介するREALITYというアプリでは、素敵な3Dアバターを商用でも無料で使えるライセンスで提供しているサービスもあります。
できれば、チャンネル運営初期から、しっかりとした配信画面でライブ配信をできるようにするのが理想です。
最初は、配信画面を整えたりするのは大変ですが、1度やり方を覚えてさえしまえば、むしろ、それは他でも使えるスキルにもなるので頑張ってみましょう。
続いては配信者の声や動作、物の音などの音声情報に関するものです。
せっかく、これまで綿密に動画コンテンツのマーケティングをしてタップされるサムネイルをデザインし、配信を見にきてもらえても
- 音声が無言などになっていて何も聞こえない
- 話してはいるみたいだけれどこもっていたりして聞こえにくい
- 話し声などは聞こえるけれど音割れしたりしてウルサイ
などの音声品質問題を抱えていると、長い時間、視聴してもらえるのは難しくなります。
人気配信者のyouTubeライブ配信を、所属事務所に関係なく色々聞いてみるとわかるのですが、大体同じくらいのボリュームで、あとは各配信者の声質などによって微調整されていてバランスしていることがわかります。
ライブ配信時の音質については、良いものを欲しがればキリがありませんが、ある程度の品質までは大きな費用をかけなくても配信サポートアプリケーション(OBS)などで調整することが可能です。
これも、最初は設定がぐらついて大変かもしれないのですが、ライブ配信を重ねていきながら少しずつ調整していきましょう。
視聴者を集めるために他のライブ配信プラットフォームを活用して同時配信する
これも中々準備の仕方や、アプリの規約次第で若干難しさがあるのですが、本記事の目標である常時『YouTubeのライブ配信で同時接続数0人から脱却する』を達成するためには、かなり有効な方法なので紹介します。
例えば、VTuberとして配信活動をする場合であれば、日本の場合はREALITYやIRIAMなどと合わせてYouTubeライブ配信をしてみるのも1つの手法です。
REALITYの場合は、YouTubeライブ配信の映像を、そのまま埋め込み再生することが可能です。
REALITYで枠を開いて、配信ボードを表示する機能を用いて「YouTubeでライブ配信しているよ」みたいな感じでメッセージを入れて配信しておくイメージです。
IRIAMの場合、YouTubeのリンクをプロフィールに埋め込むことができるので、プロフィールからYouTubeも見にきてもらうことができるように枠の環境を整えておけばOKです。
特に、REALITYの3Dアバターは、YouTubeライブ配信で利用することも可能なので、VTuberとして活動を始める際に、『こんな3Dアバターで活動したい』というようなイメージを掴むにも、すごく役立ちます。
YouTubeライブ配信後に同時接続者数を維持するための施策
YouTubeライブ配信を視聴してくれた人たちに向けて、ライブ配信後に、一緒に楽しい時間を過ごせた気持ちを表すのも重要です。
YouTubeのコミュニティ機能を利用する
YouTubeには、コミュニティ形成で必要な様々な機能が備わっていて、その中には、チャンネル管理者であればYouTubeチャンネルページから気軽にチャンネルのコミュニティ画面に投稿できる機能があります。
ここに、当日の該当するライブ配信のアーカイブURLを入れて、その日の視聴者へ向けてメッセージを送りましょう。
その際に、可能であれば次の配信時間や内容を添えておけば、次回のライブ配信も見にきてくれるようになり、同時接続数0人がデフォの状態がなくなっていきます。
SNSアカウントがあれば配信後の気持ちを投稿する
YouTubeのコミュニティ機能以外に、他のSNSアカウントがあればそこにも、ライブ配信後のアーカイブ映像URLと合わせて投稿しておきます。
この時、本記事の前半で紹介した、『ライブ配信時にSNSへ投稿する』の時とは別に、何か別のハッシュタグやキーワード単語が入れられそうであれば、投稿テキスト内に上手く溶け込ませていきましょう。
ファンクラブサイトとは別にブログサイトなどでブログ記事を投稿する
配信者がよく利用しているファンクラブサイトなどは、自分のチャンネルが育つ過程で、グッズ展開を含めて少しずつ充実させていけばOKです。
これに認知度を上げるためのアクセントとしてオススメしたいのがブログサイトの開設です。
ブログサイトは、ファンクラブサイト内で書く日記投稿や連絡と違い、ライブ配信映像を埋め込んでブログ記事にすることで検索エンジンに、ある程度意図したコンテンツの内容として認識してもらい、『検索結果に表示してもらって検索流入を得ることができる』という大きなメリットがあります。
また、また日本国内では、YouTubeライブ配信をメインに活動し、合わせてブログサイト展開で検索流入まで押さえている配信者の方は多くありません。
ブログサービスを提供している企業は多くありますが、筆者の経験上、自分の配信活動で重要なポジションになるメディアは、途中でサービス終了しない環境をなるべく持っておくことが重要です。
YouTubeも絶対にサービスが終了しないかというと違うと思いますが、まだ少数の人たちとはいえ、しっかりと視聴者を掴んだコンテンツクリエイターは皆、最終的に独自の動画配信環境を持って運営しています。
そのような意味でも、自分が完全に管理できるWebサイトを持っておくことは重要です。
昔と違って、今はWebサイトやその他の仕組みを作るためのレンタルサーバーを借りて運用することがすごく簡単になりました。
まずは、ブログサイトの運営から始めてライブ配信アーカイブと合わせて自分のコンテンツを積み上げておきましょう。
同時接続数0人から脱却するまでのプロセスまとめ
これまでの内容をシンプルに図にすると下記のようなイメージです。
ライブ配信を始める初期は、人気配信者に関連した配信内容が、プラットフォームの仕組み上必要になっているところもありますが、ある程度チャンネルが育ったところで、マルチメディア展開をしておくことで、本当に自分でやりたい色の枠にしていくことが可能になってきます。
その時に、「YouTubeからのおすすめ」だけに頼らないで、Google検索などからも検索流入が見込めるようにするなどの複数の流入経路づくりを進めておくことが重要になってきます。
最初は1人でやるには大変なことが多くてきついかもしれませんが、収益化ができた時には、他の人にお手伝いをしてもらえる部分を少しずつ増やして運営パートナーを増やしていくことで、だんだんとコンテンツ作りに集中できる時間も増えてきます。
今回は、『同時接続数0人から脱却する方法』に焦点を当てました。
引き続き、筆者や一緒にチャンネル運営をしているメンバーで経験した同時接続数の数字までは、実際の経験をもとに1つの実例として紹介や、ノウハウの解説をしていきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。