ここ数年、会社設立までの手順の簡略化や資金調達の選択肢が広がっていることや、副業で始めた事業やビジネスが成長した事を背景に、「起業したい」と考える人が増えてきています。
時代は令和になり、政府の「働き方改革」も認知されたことで、これまでの「起業したい=夢物語」といった国民の認識も変化しています。
起業して会社を作ること自体は、さして難しいことではありません。
むしろ、起業して生み出したビジネスを継続的に成長させていくことのほうが手間と時間を必要とします。
そのようなことから、以前に比べて、起業自体は誰もが大きな可能性を持ってスタートすることが可能です。
しかし、スタートから起業を失敗をしない為には、ある程度の手順を踏まえて行う事で、スタート段階からの失敗を減らす可能性を高めることは可能です。
そのための、大切な考え方や成功のカギを握る事前準備について詳しく解説していきます。
特に、記事の最後にある「まとめ」のほうでは、実際に筆者自身が会社設立したときの方法や事業の運営体制、起業を手伝うときの実務的なことについて書いてあります。
これらの情報が少しでも起業や会社設立のお役に立てば幸いです。
起業を成功させるための会社設立方法
まず起業で会社の設立をするのに、お金の掛からない順から紹介していきます。
起業は、特に法人化した際には多くの手間がかかり、起業当初1人の場合は、本業以外の色々な税務や事務対応が必要になります。
会社員から起業する場合に気づく点として、自分の知らないところで、実は会社の事務として行われていたという、会社員の時には気づかなかったことが多くあることを知ります。
このように、最初のスタートを間違えると、本業に集中して力を入れられない自体が発生することもあるので注意が必要です。
関連記事:起業するときに準備しておくと良い内容を分かりやすく解説
そのような中、会社設立の場合は下記の3つの選択肢が考えられます。
- freeeやマネーフォワードなどで自分で会社設立を行う
- 会社設立を司法書士にお願いする
- 税理士顧問予定の先生と一緒に会社設立をお願いする
筆者の場合は、会社設立後すぐに事業構築と運営に集中できる用にすることを考えて、③にしました。
その理由は、会社設立をして事業を行う上で特に専門知識を必要とする3つの分野があります。
- 税務
- 労務
- 法務
上記の3つについては、起業して事業を守っていきながら成長させていくために欠かせない3つの専門分野です。
筆者の場合は、起業時の資金調達の件もあったので、税理士顧問としてお願いする予定の先生のが知っているチームの中で、会社設立から税務処理までお願いして、税理士顧問を中心としてチームで事務処理部分をサポートしてもらえるように体制を整えて、自分は事業の成長に集中できるようにしました。
freeeやマネーフォワードの会社設立サービスも簡単に会社を設立できるように設計されているので、スゴく素敵なサービスなのですが、どうしても自分が関係各所へ出向いて手続きをする必要があります。
また、起業時には自分の手持ちの資金が少なくても様々な資金調達方法があります。
筆者の場合は、日本政策金融公庫の新創業融資制度で資本金に加えて運転資金や設備投資の資金を調達することにしていたので、税務顧問の先生方と一緒に資金調達と事業計画についての策定を行っていきました。
初めて会社設立をする場合は、経験のためにfreeeやマネーフォワードでやってみるのも全然アリだと思います。
実際に、筆者の場合は会社の定款や印鑑作成までを、freeeなども利用して学びつつ作成していきました。
結果的には、自分で行わずに司法書士の先生にお願いするのですが、自分で作成した会社の定款などの資料を基に打ち合わせできると、さらにまた学べることが増えます。
なので、会社設立については仮で自分で会社設立に必要な資料や情報を学びつつ、最終的に司法書士の先生にお願いするという形をとって、会社設立の流れを知っておくのが重要なのかなと考えています。
この流れができれば、初めての起業で会社を作る経験をした後に、次の2社目を作る時にも、例えば資金調達をしたあとに、事業を行うために必要な会社設立の流れを掴むことができるようになるので、貴重な経験として学べます。
このほか、会社設立に当たって役立ちそうな情報をまとめてみましたので、ぜひ最後まで読んでみてください。
- 起業をするための準備方法
- SNS発信の重要性と準備
- 資金調達の選択肢
起業にはM&Aによる企業買収で始める方法もある
いきなりなのですが、起業というと、全て始めからやっていく印象があると思いますが、事業承継を含めた企業買収によって事業を始めるという方法もあります。
業種によっては許認可が必要であったりすることもあるので、最初から許認可資格や顧客を持っている企業を買収した方が自分のアイデアを広めやすいというメリットもあります。
現在、特に中小企業において、事業承継を含めた企業の買収は以前に比べたら活発になっています。
事情は様々ありますが、自分の経営してきた会社を家族や親戚とかではなく、外部の方に承継して引き継ぎたい経営者は増えています。
事業承継・事業譲渡のM&Aプラットフォームを運営しているプラットフォームは多くあるので、そこのデータベースを利用して、「案件情報」を確認し、どんな会社が売却及び承継の検討されているのか調べてみましょう。
起業するときに、分野によっては長くその業界で事業を行ってきた実績があるけど、色々な事情によって売却案件になっている企業を見つけ出して、そこからリブランディングして行ったほうが起業の成功率を上げることができます。
起業したい人が失敗しない為の6つの質問
起業をしたいと考えるのは素晴らしいことです。
この中で、結構大事な事があって「心持ち」の部分について書いていきます。
「なぜ起業をすることにしたのですか?」
この質問に、はっきりと簡潔に「答え」を持っておくと、何かと辛い状況になったときに支えてくれる言葉になります。
ここをハッキリと説明できないと、起業をしても何か予定外の問題が起きたときに
- 何を基準に事業の方向転換をすれば良いか分からない。
- 起業までしてやる意味があったのかと必要ない悩みを抱えてしまう
- 事業成長に必要な関係者・関係会社への説得力が薄れてしまう
上記のような3つは、以外と発生する悩みでもあります。
そんな時に、起業の動機をシンプルな文章や言葉にしておくことで、アクティブに問題や課題を乗り越える基点になってくれます。
心持ちの部分はこれくらいにして、「起業をしたものの、失敗してしまった…」という結果にならない為にも、具体的な資金調達について準備をする上でしっかりと決めておきたい部分は下記の6つです。
- 【質問1】初期投資や運転資金の準備ができますか?
- 【質問2】資金調達の方法は考えていますか?
- 【質問3】その業種でプロになれますか?
- 【質問4】継続してやり続けることができますか?
- 【質問5】需要はありますか?
- 【質問6】協力者はいますか?
それでは、ひとつずつ解説していきます。
【質問1】初期投資や運転資金の準備ができますか?
起業をする上で、絶対に外せないのは『初期投資』と『当面の運転資金』に必要なお金の準備です。
この2つを確実に準備できなければ「起業したい」という夢は諦めましょう!
また、もしこれから計画を立てて『0』から事業を立ち上げるのならできるだけ大きな資金をかけない方がいいです。
資金をかけた分だけリスクが大きくなるからです。
できるだけ大きなリスクを少なくするには、以下の3つを意識してください。
- 2つの資金をすぐに準備できる業種で起業する
- 必要な資金の半分を貯めてから起業する
- 創業融資の考え方を理解する
2つの資金をすぐに準備できる業種で起業する
実店舗や事務所を必要とせず、自宅で起業が可能で人件費もかからない業種を選べば初期投資や運転資金を極力押さえることができます。
現在は、当面の立ち上げるサービスと本当に立ち上げたいサービスを2段階に分けることも普通にあります。
手持ちの資金や、後の資金調達の方法によって計画立てていくことが重要です。
必要な資金の半分を貯めてから起業する
資金調達の手段のひとつとして、「日本政策金融公庫」の「創業融資」を受ける際に「自己資金の割合」がある程度決まっています。
特に「創業融資」では、自己資金の割合を半額程度、またはそれ以上を求められます。
また自己資金『0』で、起業をするのは大変リスクが高く危険なので、資金調達総額の半額程度は自分の手持ちとしてお金を貯めてから起業を考えるべきです。
手持ち『0』でも資金調達は可能ですが、それには第三者に自身の「計画」を伝えて認めてもらえるだけの相当な労力が必要になります。
創業融資の考え方を理解する
創業融資は起業をする際に自己資金だけでは資金不足の為、自己資金以外でお金を借りて創業資金に充てる為の借金だと考えてください。
ですから返済計画をしっかり立ててから融資を受けましょう。
【質問2】資金調達の方法は考えていますか?
資金の調達は起業するときの最も大事な要素になります。
また、第三者からの出資金で事業資金を得る場合には、さらに資金調達による資本政策が超重要になってきます。
資金調達の方法や、選択肢によって生じる経営権のリスクについて、しっかり理解できてるかは、事業が成功したときに思いっきり表面化します。
今回は、「起業したい人」が、テーマなので、その中でも資本比率を自分でコントロールしやすい『創業融資』について触れていきます。
創業融資の為に資金を調達するには以下の方法が一般的です。
- 親兄弟等の身内から借りる
- 日本政策金融公庫
- 信用金庫
- 銀行融資
- 自治体の融資制度
- 民間金融機関
- ノンバンク
- VC
- CVC
- エンジェル投資
- クラウドファウンディング
【質問3】その業種でプロになれますか?
これから起業をするにあたり、その参入する市場、業種でプロになれますか?
もし、その道のプロがパートナーなど周りにいなくて、事業に参加していないなど、提供する付加価値に自信がなれば起業はしない方がいいです。
この記事を読んでいただき、「起業しない」のも一つの選択肢です。
逆にプロになる自信があるという人は、どの分野でどんな価値の提供ができるのか、端的に且つ明確に説明できなければ事業継続していくことは難しいでしょう。
どちらにしても起業をするのであれば、1人であっても成長によって組織化されていく過程でも、責任感を持って取り組まなければなりません。
起業をすると、大半の場合は顧客やユーザーからサービス提供や商品などの販売に対する対価をもらうようになります。
顧客が提供する商品やサービスを購入することで、「得られる嬉しい結果」や「問題が解決できる」メリットにお金にお金を払います。
支払った金額に対してサービス付加価値がしっかりと提供できるかは、事業継続にとってかなり重要な要素になります。
【質問4】継続してやり続けることができますか?
起業をしてから、そのビジネスを継続してやり続けることができますか?
ビジネスをするからには最低限でも以下の3つを維持しなければなりません。
- サービスに対する社会的責任への理解
- 事業に対するモチベーション
- 継続するための強い意志
すごく非論理的な部分ではありますが、結構根本的な部分でもある大事な要素です。
どれも継続ができなければビジネスとしてだんだんと成り立たなくなっていきます。
サービスを提供する以上、顧客やユーザーを満足させ、その満足度を持続させるための努力をしなければいけません。
モチベーションは誰でも上下することがありますが、下がったままではダメです。
モチベーションが下がったままでは、ビジネスを回すことができません。
継続するための強い意志(情熱)も同じです。
「起業したい」と思った当時の情熱を忘れてはいけません。
この3つを維持していくことがビジネス成功のカギを握っている結構大事な要素だと思っています。
【質問5】需要はありますか?
「需要はあるか?」これは起業をする上で、もっとも重要な項目です。
では需要とはなんでしょうか?
需要はサービスや商品を購入してから完全に利用が終わるまでのバリューチェーンで考える
- 商品やサービスを欲しいとか使いたいと思う気持ちが市場にどれだけ存在しているか?
- 商品やサービスにお金を支払って手にするまでの過程はどうなるのか?
- 商品やそのサービスを使い続ける環境のサポートを提供できるか?
です。
上記のことを踏まえて勝負をするとして、需要に対して適正な競争力はありますか?と考えることが重要です。
需要の有無は、準備段階でかなりリサーチしておくことが大事です。
リサーチの際は、以下のポイントを押さえるひつようがあります。
利用者となる人達が
- どんなことを求めているのか?
- どんなことに興味があるのか?
- 今、必要とされているものはなにか?
ざっくりと書いている感じですが、これらの計画や調査を市場調査=マーケティングリサーチと呼びます。
筆者の経験的には、「こんなのあったら面白いよね!!」よりも、今現在成長しているマーケットに自社のプロダクトを提供するためにどこまで何が提供できるか?
を突き詰めていった方が成功率が高かったりするので、他の会社で手伝いをするときはプロダクトベースからではなく、マーケットイン視点で、始めたいとこと現実の市場環境を具体的に近づけていってチャレンジ出来るかを考えて行きます。
もし、考えているサービスや商品がまだ世に出ていない新しいアプローチによる物であれば、仮説ベースになってもマーケティングリサーチはなおさら重要になります。
より具体的に落とし込む方法はたくさんありますが、一例として下記のようなやり方があります。
- 事業規模から算出して計画を立てる方法
- すでに参入している企業の売上と顧客数から計画を立てる方法
- プロダクトアウトで計画していく方法
先ほども簡単に解説しましたが、初めての起業でいきなり(3)のプロダクトアウトベースで計画するのは、かなりリスキーなのですが、1番やりやすいのは(1)番の事業規模から参入して計画を立てる方法です。
例えば、何らかのサブスクリプションビジネスを新規に立ち上げる時に、1億円の事業を作ろうと考えたとします。
その場合に
- 売値は年間1万円
- 獲得できそうなシェアは10%
- 購入して使える需要のある会社は10万社
というような、期待値とは別に上記の条件が現実的に達成可能と見えて、自社のサービスの利点、顧客獲得を達成するためのマーケティング費用、サービスを回すための運転資金、サービスの向上や機能開発などの改善、全てを計算してプラスになるのであれば、その事業計画はGOと判断するようなイメージです。
更に、これを事業スタートからの単年度でみるか、長期的に何年での達成目標としてみるかで色々と変わってきますが、シンプルにするとそんなところです。
【質問6】協力者はいますか?
「起業したい」ということは、これからビジネスを組み立てていくことを意味します。
そして1つだけ言えることは「自分一人の力だけで事業を成立させることはできない」ということです。
関連記事:人脈作りで人生の選択肢を広げる3つの方法【距離感がすごく大事】
どんな業種でも協力者の存在は必要不可欠です。
では協力者とは、どんな人たちのことを指すのでしょうか?
協力者には、このような人たちがいます。
- すでにその分野で成功している人
- 自分にないスキルを持つパートナー
- ビジネスの応援者
- 資金協力者
- いろんな仕事を請け負ってくれるビジネスパートナー
- 家族
上記のような人達が、起業時に協力してくれると、ビジネススピードを飛躍的に上げることが可能です。
筆者の場合は、人付き合いが苦手なので正直、あまり上記のような協力者が得られなかったので苦労は多くありましたが、誰かの起業のお手伝いをするときは、ずばり何かあったときにすがれる人はどれくらいいるかとか、結構生々しい話しをしたりするのが本音であります。
起業して成功させるための準備【事業計画書の作成】
ここからは起業して成功するための準備と言うことで、1つずつ説明をしていきます。
まず起業をする上で、というよりも、創業融資よりにはなってしまいますが、大切な『事業計画書の作成』から入りましょう。
事業計画書を作成する際に、必ずいれるべき項目が以下の6つです。
- 事業名
- 経営理念(事業の目的・ビジョン・ミッション)
- 事業の概要・内容(ターゲット、何を提供するのか?)
- 需要・競合・現状
- リスクや解決方法
- 資金計画
事業名
事業名は会社のキャッチコピーとして考えましょう。
どんな事業なのか1行で伝わるようなフレーズにすることが望ましいです。
また事業名とは別に20字前後の副題をつけましょう。
また、事業名やサービス名は長期にわたって貴方と一緒に時間を歩んでいきます。
特に、商標などの知的財産権についても最初のうちからしっかり押さえておきましょう。
筆者も、会社名、公式ブログなどの名称、その他の基盤となる事業名についてはすぐに商標登録を進めました。
関連記事:ブログに商標は必要か?商標登録のメリットとデメリットを解説
経営理念(事業の目的・ビジョン・ミッション)
経営理念は、経営者としてこれから事業を進める上で「会社の行動指針」になる重要な役割があります。
- どんな考えや思いがあるのか?
- どのような価値観を持っているのか?
- なんのために事業を起こすのか?
経営者として会社の基盤になるものなのでしっかり定義する項目です。
表立って経営理念を外部に掲げる必要はないですが、自分の思いがブレないようにするためには形式化しておいた方が良いです。
事業の概要・内容(ターゲット、何を提供するのか?)
この項目は、どのような事業をやっていくのか?について考えます。
事業の概要・内容は、以下のポイントを押さえてください。
- なぜこの事業をやるのか?
- 何が提供できるのか?
- その事業はどの市場なのか?
- 誰に対して提供するのか?
- それをどのようにして運用していくのか?
需要・競合・現状
需要・競合・現状は、以下のポイントを押さえましょう。
現代は、競合を定義することはとても難しいですが、もし既出市場の場合は、その時点と今後の動きを予測しておくことが重要です。
- 需要(ニーズ)はあるか?
- 成長は見込めるか?
- 市場の規模や現状はどんな状態か?
- 競合は誰なのか?
- 競合との関係性は?
- 競合と差別化するものは何か?
リスクや解決方法
今後、起こりうるリスクにはどのようなものがあるのか?
またそのリスクをどのような方法で解決していくのか?
この2つについて考えをまとめましょう。
この項目はじっくり考える必要があります。
資金計画
初期投資や運転資金に必要なお金を予測して、資金調達の方法や売上予想から返済計画についてもしっかり念入りに計画を立てておきましょう。
事業の継続を左右する大切な項目なので、軽視せずにできる限り正確な数字を出すようにしてください。
資金調達は、その選択肢によって準備するものがかなり違ってきます。
また、事業計画書が綺麗に纏まっていても資金提供をしてくれる人たちは「自分自身」がどんな人なのか、どのような人生を歩んできたのか?をかなり重視します。
実績がない以上、それは仕方がないことなのです。
この事業計画書については、どの資金調達手段でも必要になってきます。
特に、起業してすぐに資金調達がしやすい創業融資については、シンプルなものとはいえ事業計画書が必須なので、しっかりと計画していることを書き出しておきましょう。
参考リンク : 日本政策金融公庫 創業融資 申し込み書サイト
なお、創業融資を申し込むときは、創業融資のサポートになれている会計士や税理士事務所からの支援を受けて進めていきましょう。
創業融資コンサルティング会社も多くありますが、よく手数料などを確認してパートナーを決めることが重要です。
起業して成功したい人の為の準備【SNS発信開始】
事業をスムーズに展開していく為にも、すぐに行っておきたいことはSNSの活用です。
「認知」されなければ事業として成り立ちません。
顧客やユーザーは、その商品やサービスを知らなければ購入検討をしません。
知られなければ、ビジネスはスタートしないです。
その為に必要不可欠な情報発信ツールとして力強いのが『SNS』です。
「SNSとは?SNSの種類と仕組みを初心者に分かりやすく解説!」でも詳細を解説しているのですが、簡単に解説すると、情報発信ツールとして役立つ『SNS』は以下のものがあります。
- X(旧Twitter)
- YouTube(ユーチューブ)
- Facebook(フェイスブック)
- Instagram(インスタグラム)
- LINE公式
- note(ノート)
- ブログ:WordPress(ワードプレス)
現在は、起業においてWebサイトやSNSの運営は欠かせないものになっています。
起業で成功するためにも、デジタルコンテンツビジネスを深く知り、認知度向上のための施策を設計していきましょう。
関連記事:起業アイデアを成功させるためのコンテンツビジネスモデルを解説!【保存版】
X(旧Twitter)
X(旧Twitter)には以下のような特徴があります。
- X(旧Twitter)はSNSの中で一番拡散力がある
- フォロワーに対する細かい発信展開ができる
- キャンペーンなどには使いやすい
YouTube(ユーチューブ)
YouTubeには以下のような特徴があります。
- 動画でのアピール効果は大きい
- 幅広い年齢層に人気がある
- 限定公開の設定ができる
- 検索に強い力を発揮する
- 動画概要欄からブログやLINE公式、メルマガ等へ誘導しやすい
関連記事:YouTubeの始め方を基本から応用まで初心者用にわかりやすく解説
Facebook(フェイスブック)
Facebookには以下のような特徴があります。
- 実名登録が義務化されている
- 個人用と別にビジネス利用ができる
- シェアや紹介で拡散力がアップする
Instagram(インスタグラム)
Instagramには以下のような特徴があります。
- 写真がメイン投稿のSNS
- #ハッシュタグを使って拡散する
- 視覚的なブランディング構築ができる
LINE公式アカウント
LINE公式アカウントの開設と運用は、特にマーケットが日本の場合で地域密着型の場合には特に有効な販促ツールとして活用可能です。
LINE公式アカウントには、以下のような特徴があります。
- 顧客やユーザーへダイレクトに一斉送信ができる
- タイムラインで定期的にお知らせを配信できる
- 様々なクーポンが発行できる
電子書籍の販売
ブログなどのテキストコンテンツを積み上げておいて、新しい要素を加えたオリジナルの電子書籍販売が出来るとベストです。
電子書籍と言えど、それは著書/著者としてのステータスを活用することが出来るようになります。
関連記事:電子書籍とは?電子書籍の作成方法とリリースの仕方を分かりやすく解説
一例として、筆者の場合、別冊版の書籍ではありますが、印刷版と合わせて電子書籍になっています。
発売日 : 2021年02月01日 著者 : 小林 玲王奈 出版・発行 : 近代中小企業研究会 マップアソシエーツ
note(ノート)
noteは新しいプラットフォームの形です。うまく利用すれば集客に利用できます。
noteには以下のような特徴があります。
- 記事を有料化することができる
- 電子書籍のようにハードルが高くなく使いやすい
- メルマガのように運用することができる
また、noteでは音声配信も可能です。
動画による配信も大事な発信手段になりますが、最近は聞き流しでコンテンツを楽しむ方法が流行っています。
WordPress(ワードプレス)でブログ運営
WordPressは散らばった各SNSを結ぶように集客に利用できます。
ブログサイトを立ち上げるための記事3点セットを読みすすめつつ進めれば、ブログサイトを簡単に立ち上げることが可能です。
WordPressには以下のような特徴があります。
- 自分のメディアとして情報発信ができる
- デザインが自由自在にレイアウトできる
- SEOによってはオーガニック検索で持続的集客ができる
自分に合うSNSを最大限に活かして発信力を高めておく準備をしておきましょう。
起業して成功させるための準備【会社運営で必要な事】
最後にご紹介するのは、起業する前に準備しておいたほうがよかったり、最低限必要になる物品や貴重な経験を通して学べる事などをまとめました。
印鑑
会社設立から事業開始までは、自分で全て行うとかなりの時間がかかります。
とくに、設立準備段階の最初で下記の物品がないと進行が泊まってしまうので、会社設立の準備段階で必ず作成しておきましょう。
- 実印
- 法人銀行印
- 角印
よく、会社用の印鑑を作成するときに言われる3点セットです。
めったに利用しないモノとよく利用する印鑑がありますが、用途的に3つは必要になるのですぐに作成しておきましょう。
会社名が確定していないと作成できないので、事前に会社名は決めておきましょう。
合わせて、会社名は商標登録も可能か検討して調べておきつつ考えていきます。
売上や経費などの経理関係
経営をしていく上で「どんぶり勘定」は、後々大変な事になる場合があります。
やりくりの仕方はあるけど長期的に考えると全部明白にしておいた方が良い
やりくり的なノウハウはWebで調べるとたくさん出てきますが、筆者の場合は全て取引の実態や明確な購入の証明と実品、サービスの利用実態や取引の実態がいつでもすぐに確認できるよう、顧問税理士に相談しながらお金に関わる全てのモノについて、一覧表を作成して管理しています。
事業が立ち上がってくると雑になりやすいお金の出入り管理
事業が立ち上がってきて、お金の出入りが多くなってくると雑になりやすい部分でもあるので、本業に全力集中しつつも、常に整理しておきましょう。
経理担当者や顧問税理士がいても把握しておく必要があるもの
会社の規模がもの凄く大きくなれば、組織化して部門責任者を雇用したり出来ますが、起業直後は基本、全てのお金の流れは把握しておく必要があります。
- 入金確認
- 支払い確認
- 契約の更新確認
この辺りの上記3つは、特に、支払いについては会社の信用に直結することなので、絶対に支払い忘れなどが発生しないようにすることが大切です。
仮に、最初から税理士の先生に依頼すると言う方も、税理士に経理を丸投げすることは避けましょう。
事業成長に全力で集中しながらも、お金の流れや資金管理は強く意識しておきましょう
良い機会として、会社設立の時には多くの立替金が発生しますので、それを題材にして、自分の会社の場合にはどうやればお金の流れや管理を把握できるのか、会社設立の機会に流れを覚えてしまいましょう。
- 会計ソフトの簡単な扱い方
- 見積書
- 請求書
- 領収書の扱い方
資金調達の方法や、スタートする規模によっては士業の方々の力を借りて始める方が後々のメンバーが増えていくタイミングで業務が細分化されたときに多少は楽になります。
それまでは自分でやることが多くて大変かもしれませんが会社経営を知るための大事な経験となり、知識になりますのでなんとか超えていきましょう。
通帳・クレジットカード
事業をスムーズに回していくには、お金の管理や把握も大切です。
可能な限り、銀行口座とクレジットカードは法人口座を作成し、合わせてその時に法人用のクレジットカードやデポジット型(先預け入れや口座からすぐに引き落としがされるパターンの支払い方法)の法人用カードを準備しましょう。
法人口座を作るときのポイント
法人口座は、個人と法人のお金の流れをきちんと分ける必要に加えて、取引先に対して法人口座があると信用に繋がることも事実です。
また、法人口座を作るときのポイントについても3つだけ紹介します。
- 法人口座は複数の銀行を作ること
- 近くの銀行及び銀行支店にすること
- 入金・振り込み含めて手数料を比較確認しておくこと
上記の3つは結構重要です。
起業してから、取引が多くなるとじわじわ効いてくるのが支払い時の手数料だったりします。
なので、入金してもらう時用、支払う時用など、複数の口座を使い分けることが可能なように、2~3の銀行と繋がっておき法人口座を作成しておきましょう。
筆者が経営している会社のWebページにも記載があるのですが、後からGMOあおぞらネット銀行の法人口座を開設しています。
法人口座の維持手数料や振込手数料は、取引が増えるとかなり大きな費用になってきます。
個別の銀行名に言及はしないのですが、他行宛ての振込手数料が回数限定でも無料とか、その他にも振込手数料が安いところを選ぶと、起業仕立ての会社でも、すぐに、振込手数料だけで年間何万円になったりします。
これは、スモールビジネスでやっていく予定の場合はかなり大きな金額になってくるので、起業するときには、よく比較検討することをおすすめします。
信用の積み上げを起業前からやっておく
結構大事な事なのですが、起業する気持ちの有り無しでも
この後に詳細を書いていきますが用途に応じた複数口座の管理や、作成できるクレジットカードはなるべく作っておいた方がいざというときに切り抜けられる選択肢を増やすことが出来ます。
特に、クレジットカードについてですが、可能な限り起業前に個人で利用できるクレジットカードの申し込みをしておきましょう。
というのは、経営能力の有り無しに関係なく、起業すると、特に仕入れなどの関連資材がある場合はキャッシュフローで不測の事態が起きることがあります。
その時に支払いの手段が限られていると、かなり辛いものがあります。
また、起業後に設定する報酬額も、会社員時代と同じとはいかないこともあります。
※簡単に言うと、自分の会社でも役員報酬は特別事情のない限り、年1回期首に年間の報酬額を決める形になります。
起業してからでは審査に通りにくい場合があるので、特に年会費のかからないクレジットカードは多めに準備しておきましょう。
起業に考える筆者のお金に関する理想の体制
- 法人用口座(起業後でOKで、且つ複数銀行)
- 法人用クレジットカード
- 給与振込用個人口座(手数料が安くなるので法人用口座と合わせておく)
- 個人用のクレジットカード
特に、個人の銀行口座については日本政策金融公庫からの創業融資を利用する事をステイする場合は、半年以上前から
- 生活用通帳
- 給与入金通帳
- 起業資金を貯めるための摘み立て預金通帳
の3つに分けて準備をしておきましょう。
起業するときの理想の体制については筆者の会社情報が少しですが参考になると思いますのでリンクしておきます。
起業の手伝いをすることがよくあるので、なるべく事業に集中できる体制を整えるための基本陣形を自分でも実践しています。
事業を行う事務所の設営や開所について
起業をする人の中には、自宅を事務所として登録する方がいらっしゃいます。
当然それでも問題はないのですが、できることならプライベートと仕事は分けた方がいいです。
とは言え、2020年に起業した筆者は、会社のオフィスはありますが結果的に全員フルリモートです…。
- リモートワークの冬支度で少し環境を変えて改善してみた話
- 起業したばかりで寝泊まりが必要なときに役立つ寝具の構成について実例で紹介します
- 起業してから服装や部屋着がものすごくシンプルになっていたことに気付いた話
少し話がそれましたが、現在は様々な形態のオフィス表記方法があります。
バーチャルオフィスやコワーキングスペースは、自宅で仕事をして住所の登録だけは別にしたいと考える人におすすめの事務所の設置の仕方もあり、いまは選択肢が多い時代なので迷ってしまうかもしれないのですが、法人設立には住所が必要であり、どうやって資金調達するのか、スタート時の事業運営体制は度売るのかなど、事業を運営するためのオフィスをどのようなタイプにすれば良いのかは様々変わってきます。
- フロアタイプの法人テナント
- レンタルオフィス
- バーチャルオフィス
- コワーキングスペース
経営者が持っている実績や資金状況によっては、小さくても物理的に事業実態がある「事務所」を構えるパターンのほうが何かと良い結果を呼び込みやすい場合もあります。
でも、法人化までいかないで、例えばハンドメイドやハンドクラフト、イラストやデザインなどの個人で活動を広げたいクリエイター等の場合は、なるべく余計な費用や手間はかけたくないのが正直なところです。
そんな時は、GMOオフィスサポートのようなサービスを活用するのもけっこう良かったりします。
あわせて、GMOあおぞらネット銀行などの諸々の手数料が安い口座を準備しておけば、固定費も少なくなるので会社経営の規模によってはメリットが大きくなります。
副業、起業、個人事業主、法人に限らず、何かビジネスを行うときは、代理住所サービスを利用したりなどの対応をしておくとベストです。
起業して会社経営の経験を積んでいく
今回は、起業して失敗をしない為の大切な考え方や、成功のカギを握る事前準備について解説してきました。
起業をすること自体は誰にでも可能です。
また、本記事の内容がより実際の起業や会社設立の時に役立つパターンをこのまとめにて5つのステップで記しておきます。
- 資金調達の方法によってオフィスの形態を考える
- 会社設立は専門家に依頼する
- 顧問として弁護士、税理士、社会保険労務士等の専門家の協力を得る
- 最初の資金調達に日本政策金融公庫の創業支援を選択する
- 法人口座と法人用クレジットカードをなるべく早く準備する
上記の5つのステップで進めていけば、事業に集中できる環境を整えつつ、法人としての動きもとれるようになります。
起業を手伝うときに、各専門家との顧問契約は高いという意見をよくもらいますが、諸々の対応にかかる手間や時間を考えると、長期的にはむしろコストは低くなっていきます。
定期的にここでお伝えした内容を繰り返し読んでいただき、起業でしくじらないようにお役に立てれば幸いです。
起業や会社設立に関しては、その法人形態も様々ありますし、起業での資金調達方法も豊富にあるので、本記事をリライトしつつ、別記事でも役立つ情報になるように更新していきます。
最後まで記事を読んでいただき本当にありがとうございました。