音声メディアというと、今まではラジオが代表格でしたが、インターネットが普及した現在、個人でも自宅から簡単に音声配信することができるようになっているのはご存知でしょうか?
さらに、サービスによっては音声配信で収益を得ることも可能です。
そこで今回は次世代型コンテンツとして注目されている音声配信サービスについて、始める前に知っておきたい知識や準備物などについてご紹介します。
目次
音声配信サービスとは?
音声配信サービスとは、インターネットを介して音声を配信するサービスのことです。
配信されている内容はニュースやドラマ・英会話・雑談など幅広く、配信者も芸能人や企業・個人までさまざまです。
(配信に審査が必要なサービスもあります)
音声配信の方法は大きく分けて「ポッドキャスト系」と「独立配信系」の2つに分けられます。
まずはポッドキャスト系と独立配信系について詳しくご紹介します。
ポッドキャスト系とは?
ポッドキャストとは、iPodとBroadcast(配信する)という単語を組み合わせてつくられた言葉で、音声をインターネット上に公開する手段のひとつです。
音声をアップすると、あらゆるポッドキャストアプリ(Apple PodcastsやGoogle ポッドキャスト・Spotifyなど他多数)で聴くことができます。
ポッドキャストのメリット(ユーザー)
あらゆるアプリで配信されるため、多くのユーザーに聴いてもらえるチャンスがあります。
ユーザーが感じているポッドキャストのメリットは3つあります。
ポッドキャスト配信のメリット
- ながら聴きができる
- 好きなタイミングで聴くことができる
- 好きなテーマやジャンルがいつでも聞ける
したがって、テーマを絞ってコンテンツを積み上げることでリスナーを獲得していくことが重要なポイントになります。
ポッドキャストのメリット(配信者)
ユーザーがポッドキャストに感じるメリットを理解することで、有効なコンテンツの配信方法も見えてきます。
配信者にとってもポッドキャストのメリットは3つあります。
- いつでもコンテンツを作ることができる
- 外部コンテンツとして他メディアに埋め込むこともできる
- 収益化をすることができる
テーマを絞ってコンテンツを積み上げていき、他メディアと組み合わせることで、音声配信だけではない収益化の方法を得ることも可能です。
ポッドキャスト視聴アプリ
Apple Podcasts
Appleが提供しているサービスです。
パソコンやiPhone・iPadなど、あらゆるデバイスで聴くことができます。
Google ポッドキャスト
Androidユーザー向けにリリースされたサービスです。
2019年より、Googleの音声検索にもヒットするようになりました。
Spotify(スポティファイ)
ポッドキャストや楽曲を楽しむことができるストリーミングサービスです。
世界中の音声コンテンツをセレクトして、自分だけのオリジナルプレイリストをつくることもできます。
音声市場については、オトナルブログの下記の記事が参考になります。
オトナルブログ : 音声コンテンツの未来とは?音声メディアが切り開く音声市場
また、今から始める人にとって、「ドングリFM」を運営されているNarumiさんが書いているnoteも参考になります。
note : 2020年、いま音声配信をはじめる方法
ポッドキャストの配信方法
ポッドキャストを配信するためには、音声ファイルをアップロードする必要があります。RSSフィードを生成し、上述したApple PodcastsやSpotifyに登録することで配信できます。
(サービスによっては、登録しなくても配信できます。)
音声ファイルをアップロードするためのアプリ・サービスについて下記でご紹介します。
Anchor
機器がなくてもスマホ1つで音声収録から編集まで行えるアプリです。
離れている人と共同で番組を収録したりBGMを入れたりできるなど、機能が充実していることも特徴です。
ferret : 「Anchor」で簡単にPodcast配信をする3ステップ
Seesaaブログ
まずはSeesaaブログを開設し、アカウントを取得します。
マイブログの「設定」から「ポッドキャスト」に移動し、ポッドキャスト用画像や説明文などを登録することでポッドキャスト配信の準備が完了します。
その他、プラグインを入れたWordPressやRadiotalk・SoundCloudなどでも可能です。
独立配信系とは?
スマホで収録でき、そのまま配信・視聴ができるアプリのことです。
サービスによって特色があるため、ユーザー層と配信者がマッチしやすいことが特徴です。
独立配信系のメリット
アプリ単体のサービスを目的にユーザーが集まってくるため、自分の配信を聴いてもらえる確立が高くなります。
しかし、そのアプリユーザーのみにしか配信されないということがデメリットにもなります。
独立配信系アプリ
SPOON
誰でも配信することができる2016年03月にリリースされたラジオアプリです。
LIVE機能や投げ銭システムがあることも特徴です。
SPOONの詳しい始め方は、こちらの記事で紹介をしていますので、参考になれば幸いです。
stand.fm
収益化プログラムを始めたばかりの急成長中の音声配信アプリです。音声収録だけでなく、もの凄く簡単にLIVE配信も可能な素敵なアプリです。
voicy
審査に合格した人のみ配信することができるため、クオリティ高いコンテンツが多いことが特徴です。
ツイキャス
ライブ配信ができるサービスです。視聴者がコメントを送信し配信者が答える、などリアルタイムでコミュニケーションを取ることができます。
ツイキャスの詳しい始め方は、こちらの記事で紹介をしていますので、参考になれば幸いです。
Radiotalk
個人でも企業でも収益を得ることが可能なサービスです。
ポッドキャスト配信できることも特徴です。
note
音声配信専用のサービスではありませんが、音声コンテンツを配信することができます。
noteは、ブログ形式や音声配信、動画を同一のプラットフォームでコンテンツを連携して発信することが可能です
また、noteはコンテンツ自体に値段をつけて配信をする収益化が可能なため、今後も発信プラットフォームとして注目のサービスです。
LIVE812
LIVE812も音声配信専用のサービスではありませんが、音声コンテンツでの配信が可能です。
もともとは17LiveやSHOWROOMのようなライブ配信アプリです。
2020年5月にリリースされたLINE812(LIVEやいづ)
運営会社が静岡県焼津市にあるから812(やいず)なのかな。
コラボ配信イベントでだんだんと話題になっているアプリです。
投げ銭機能があって、リリースして間もないとあれば、これはチャンネルを作って名を上げる機会も得られるチャンスになりますね。
LIVE812は、ただ投げ銭をもらうだけではなくて、商品やサービスがあれば、それを販売することも出来る仕組みを持っています。
- ハンドメイド作品
- ライブチケット
- イベント
などの何らかのコンテンツがあればそれもライブ配信環境で集客できるなんて素敵ですね。
BIGO LIVE
BIGO LIVEもライブ配信アプリですが、これも音声のみによる配信が可能です。
BIGO LIVEWは、2億人のユーザーがいる巨大配信プラットフォームです。
日本での知名度はまだ低いですが、海外の視聴者にもリーチすることができるので、日本で流行っている物などを扱うと受けが良いようです。
音声配信が可能で、ラジオ配信機能を使ってライブでの配信や音声収録も可能です。
サブカルチャー系でファンを獲得するなら、顔出し無しで、物撮り(ぶつどり)撮影にしつつ、ビジュアルで見せていくのも良いかもしれないですね。
ピカピカ
ピカピカは、バーチャルアバターを利用して楽しむことが出来る音声配信アプリです。
音声にエフェクトをかけることが出来たり、バーチャルキャラもカスタマイズできたりするのでかなり素敵なアプリです。
人気声優が参加するリスナー参加型の音声ライブ番組「ピカピカの湯」という企画があったりと、音声配信を楽しむTipsがたくさん詰まっています。
音声コミュニティーアプリなので、収益化して稼ぐというよりは、音声配信アプリを楽しむための入門アプリみたいな感じで利用する感じです。
音声配信を始める前に決めること
音声配信の場合は、ライブ配信と収録したコンテンツの配信で注意すべきことがいろいろあります。
中でも、音声配信は「音声」のみがユーザーに届くコンテンツになるため、話の内容をしっかり決めておかないと視聴者に伝わらないコンテンツになってしまいます。
ライブ配信で雑談で楽しむコンテンツジャンルでない場合は、話題が右往左往しないようにある程度の台本は書き留めておきましょう。
配信方法を決める
ポッドキャスト系か独立配信系か、どちらで配信するかを決めます。
独立配信系を選択する場合、どのアプリを利用するかも考えましょう。
配信内容を決める
どういった内容の音声を配信するか、何人で配信するか(自分一人で行うか、複数人で行うか)などを決めます。
複数人で収録する場合、大人数になると聴きづらくなってしまうため気をつけましょう。
タイトルやBGMを決める
ラジオ番組のようにタイトルを冒頭でコールすることで、リスナーの記憶に残すことが期待できます。
他にもBGMを入れることで本物のラジオ番組のような仕上がりになり、コンテンツのクオリティがアップする場合もあります。
※BGMは著作権フリーのものを選ぶか、商用利用可能な楽曲を購入しましょう。
音声配信に必要なもの
音声配信の場合は、一人で収録する場合と複数人で収録する場合で機器環境などが変わります。
マイク
スマホ内臓マイクを使用して収録できるアプリも多いため、必ずしも必要な物ではありません。スマホ1つでも、十分質の高い収録ができます。
「よりクオリティが高い音声を収録したい」という場合には、マイクを用意するのも良いでしょう。
音声配信の場合は、自分が写ったりすることがないので「ヘッドセットタイプ」がお薦めです。
頭に付けるのが煩わしい場合は、「ピンマイクタイプ」というのもあります。
有線でスマホに繋げて収録することができます。
話すことのメモ
何も考えずに話すと間が空いてしまったり冒頭とのつじつまが合わなくなってしまったりします。
簡単にでも良いので、話すことのメモをしておくと良いでしょう。
たくさんのプラットフォームで配信しよう
音声配信はコストをかけずに自宅から簡単に行うことができます。
YouTubeやブログなどで自分自身のブランディングをしている方や、話すことが好きな方にとって「音声配信」という手段はおすすめです。
“ながら聴き”ができる音声配信は、通勤中や食事中なども気軽に利用できるため、日本人の利用者も年々増えており、ますます活性化していきます。
また、音声配信は上記で紹介したプラットフォームではなく、YouTubeでコンテンツにしていくことも可能です。
再生画像には静止画でイメージ画像(スチルメニュー)を使用します
映像や音声コンテンツは、自分で作成したものは様々なプラットフォームで何回も利用可能です。
SNSアカウントをすでにやっていて、どのような人たちがフォロー属性がある程度わかれば、どのプラットフォームから初めていけば良いか調べることもできます。
その中でも、YouTubeは音声コンテンツ配信のひとつの選択肢にすることが可能です。
YouTubeの始め方に関する記事はこちらにまとめてありますので、是非ご覧ください。
撮影/収録のイメージ
撮影/収録イメージについては、こちらの記事で解説しているので、こちらの記事が参考になれば幸いです。
音声配信で収益化をする
音声配信ビジネスに関する書籍もだんだんと増えてきいます。
いちばんやさしい音声配信ビジネスの教本 人気講師が教える新しいメディアの基礎 (いちばんやさしい教本)
まとめられた体系的な知識を身に付けながら、人気ポッドキャスターの配信方法や内容を研究していき、音声配信コンテンツを育てていきましょう。
音声コンテンツを書き起こしていく
ログミーBizをご存じでしょうか。
ログミーは、イベントでのセミナーやスピーチを書き起こしてコンテンツにする事業を行っている会社です。
ログミーのように、収録した音声コンテンツをブログ記事にしていき、コンテンツの中で出てきた商品やサービスをASPやAMAZONアソシエイツで探して広告リンクを貼ることで、音声コンテンツをさらに収益化することが可能になります。
音声コンテンツは、そのままテキストコンテンツに加工しやすい特徴があるので、ブログを並行運用して収入を上げていきましょう。